米国での追加経済対策への期待感から買われる

2021年2月5日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は前日より437円24銭高の28,779円19銭となりました。

前週は米ゲーム販売会社・ゲームストップ社の株式が投機的に売買されたことから、他の銘柄にもリスク回避の動きが広がりました。しかし、それが落ち着くと、米国での追加経済対策への期待感から米株が買われ、日本株も連れ高となりました。

日本株は前週、1,000円近く下げていましたが、先週はそれ以上に上昇し、往って来いのような形で前週の下げ分を取り戻しています。5日には、米上下院が予算決議をそれぞれ可決したことから経済対策成立に向けて前進したと考えられ、買われる動きとなりました。

5日には1月の米雇用統計も発表されましたが、非農業部門の雇用者数は前月比49,000人増と市場予想(5万人増)に届きませんでした。しかし、市場ではこの結果、追加経済対策が施されるとの見込みで好材料と捉えられています。

今週の動きはどうなるでしょうか。5日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸し、前日比92ドル38セント高の31,148ドル24セントで終えています。日本株も週初から連れ高になることが期待されます。

米株は悪材料が出ても株価が上がるといった状況です。投資家が「買いたい」材料を探しているように思えます。引き続き、国内外ともに株高傾向はしばらく続きそうです。

国内では新型コロナウイルスの感染者数が高止まりしています。東京五輪の開催も不透明なところにきて、組織委員会の森喜朗会長による女性差別的発言も批判されています。森氏は謝罪したものの、むしろ海外にも飛び火して批判が拡大。混乱が長引くと菅政権への批判にもつながりかねないため、注意が必要です。