ただし、実際に相場が暴落し始めると、そのままにしておけるかといえば心理的には難しいものです。値段が下がれば落ち込み、暴落すれば正気を失い、時に売りたくなってしまうことも。「やっぱり自分には向かない」と、投資をやめる人も出てくるでしょう。

あつ森では「どうなると損をしてしまうか」という株の感覚を学ぶだけでなく、損をしたときの心の動きや、損をしたときに自分が取ってしまう行動などもリアルに体感することができます。投資では常に得をするということはほぼあり得ませんから、損を体験することは重要な学びです。

損をしたから学ぶこともある

子どもの様子を見ていると、損をしたからこそ学べることがあるのだと分かりました。これから投資が当たり前になるであろう子どもたちにとって、長い人生で投資を行う上で損の体験は必要でしょう。

何事にも練習は必要で、損をする経験もその一つ。何度か損を経験すると、動揺することが減り、冷静な対応が取れるようにもなれるでしょう。投資についても知ることのできる「あつ森」は、学ぶところが多いと感じました。

西谷 都