新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、「安定した職業」に対する関心が高まっています。みなさんのなかにも、安定感の高さは「公務員>民間の会社員」、そして公務員の中でも「国家公務員>地方公務員」というイメージをもっている人が多いのではないでしょうか。

そんな「超」安定のイメージのある職に就いている人たちは、どのくらいの定年退職金を手にしているのでしょうか。今回は、気になる国家公務員の定年退職金について詳しくみていきましょう。

国家公務員の退職金ってどれくらい?

国家公務員の退職金は、「基本額(退職日の俸給月額×支給割合)+調整額」という計算式に基づいて算出されます。ただし、「支給割合」は退職理由や勤続期間によって異なります。

また、内閣人事局によると、「国家公務員の退職手当の支給水準については、退職給付(退職手当及び年金払い退職給付(使用者拠出分))の官民均衡を図るため、おおむね5年ごとに行う民間企業の企業年金及び退職金の実態調査を踏まえて見直しを実施」しているとのこと。では、2019年度中に退職した人の退職金をみてみましょう。

常勤職員

  • 定年:2,090万6000円(受給者数:1万2,714人)
  • 応募認定:2,588万1000円(1,597人)
  • 自己都合:316万1000円(7,501人)
  • その他:201万6000円(1万763人)

計:1,082万2000円(3万2,575人)
(「その他」には、任期制自衛官等の任期終了(常勤職員)や死亡等による退職が含まれています)

常勤職員のうち、行政職俸給表(一)適用者の退職金は以下の通りです。
(※「行政職俸給表(一)適用者」とは、一般行政事務職員などが対象となっています)

うち行政職俸給表(一)適用者

  • 定年:2,140万8000円(受給者数:3,825人)
  • 応募認定:2,278万円(902人)
  • 自己都合:362万7000円(1,377人)
  • その他:265万8000円(1,009人)

計:1,548万円(7,113人)

定年と応募認定の退職金は、いずれも2000万円を超えています。なお、「応募認定退職者」は「早期退職募集制度により退職した人」が該当します。受給者数は多くありませんが、定年より多くの退職金を受け取っているようです。