貯蓄格差を解消するためには
ここまで読んでいただいた人は、すでにお気づきだと思いますが、日本では若い人、単身者の金融資産が少ない傾向にあります。
年齢が高い人は働いてきた期間が長いですし、子育てなどが終了して月々の出費も少なくなりますから、資産は増えやすくなります。
これは当たり前のことではありますが、問題なのは今の若い人が年齢を重ねた時に今の高齢者と同じように資産が増えるかというと、そうではないということです。
日本は少子高齢化が進み、社会保障の世代間の公平な負担は常に議論の的になっています。以前のような高水準の金利も望むことはできず、2000年代に入ってからはずっと低金利が続いています。
お金を増やそうと思っても、出て行くお金は増えるばかりで、昔のように、ほおっておけば増える時代ではなくなってしまったのです。
では、この貯蓄格差を埋めるためにはどうすれば良いのでしょうか?
それは「お金に働いてもらうこと」、つまり「運用すること」です。
運用、投資と聞くと、「わからない、怖い」といったイメージが先行してしまいがちです。
確かにリスクはありますが、一方で「投資によって子供を大学に入れることができた」、「嫌な仕事を辞め、やりたい仕事に就くことができた」などの意見もあります。
人に幸せを与え、人生の選択肢を増やしてくれる、素晴らしいものであるということも、紛れもない事実なのです。
失敗しない運用のはじめ方
「運用した方が良いことは分かったけど、実際どうしたらよいのかわからない」という人も多いかと思います。
せっかく運用しても、失敗してしまっては元も子もありませんから、簡単に失敗しないための運用方法をご紹介させていただきます。
大事なポイントは2つあります。
- 複利・長期・積立で投資を行うこと。
- 途中で投資が出来なくなるリスクに対して保障を付けること。
複利とは、投資元本から得られたリターンを手元に受け取らずに、投資元本に上乗せして投資を継続するやり方です。
長めに投資期間を取ることも大事です。過去のデータでは、投資期間を長めに取る方が、リターンも大きく、バラツキも少なくなります。
積立に関しては、「ドルコスト平均法」で、毎月決まった金額をコツコツと買付けることで、買値が平準化されます。
2つ目のポイント「保障を付けること」に関してですが、途中で投資を継続できなくなることを防ぐためです。
例えばケガや病気で働けなくなった際、せっかく続けていた投資ができなくなってしまっては、元も子もありません。
誰しもケガや病気になることはあります。保障を付けておけば、投資を継続することも可能ですし、回復した後も再び元と同じように、生活することが可能になります。
保障と投資のバランスは非常に重要です。ぜひ皆さんも投資を検討する際には、このことを頭の片隅に入れておいて頂けると幸いです。