イトーヨーカ堂のリストラ
先日発表されたセブン&アイ・ホールディングスの中期計画では、百貨店の首都圏集中と並びイトーヨーカ堂のリストラが発表され、話題になりました。
新規出店を凍結し、既存店はアリオのようなモールに転換するか、食品スーパーに近いモデルに転換するかの2系統に整理されるということです。
筆者は以前からイトーヨーカ堂の1号店である北千住の店舗に注目してきましたが、その1号店が今年4月に店舗閉鎖されたことはご報告の通りです(『なぜ今? イトーヨーカドー1号店、いよいよ閉店に』)。
今回の中計では、都心の店舗について旧来型のGMSからマンション+食品スーパーへの転換など、不動産を活用したイトーヨーカ堂店舗の活性化の例としてこの店舗が紹介されていたと記憶しています。
そこでひさしぶりに北千住を訪ねてみると、同店舗はまさに取り壊しの真っ最中でした。
トポス北千住店、2016年11月14日完全閉店に
実は、この旧イトーヨーカ堂の店舗から徒歩5分の地に、北千住“名物”の注目店舗があります。それは現在イオンに属する旧ダイエーのディスカウント業態であったトポスです。
トポスは1980年代にダイエーが展開したディスカウントストアで、イメージとしては会員制ではないコストコのような店舗です。しかしバブル後期から業績不振になり、順次ダイエー(つまりGMS)に転換されました。
北千住店の業態はGMSですが、外装はトポスの看板を残しています。開店して47年間地元の方に愛されていましたが、2016年11月14日、完全閉店となることが決まりました。
お客は盛況。跡地はどうなる!?
さて、その店舗は地下と1階が食料品と日用品、2階から4階までが衣料品、日用品、家電、ガーデニング用品などとなっています。
近くのイトーヨーカ堂店舗が閉鎖されたためか食料品売り場には活気がありましたが、2階から上の売り場は落ち着いた雰囲気でした。しかし、約1か月後の閉店に向けて今後は活気が高まりそうです。
気になる跡地ですが、約180戸が入るタワーマンションが建ち、その低層部に店舗が入ることになるようです。食品スーパーの業態が入るものと筆者は予想します。
イオン、セブン&アイともにGMSの再活性化が進みます。老舗店舗がタワーマンションに次々と変わって街の景観も大きく変化していくことになりそうです。
LIMO編集部