コロナ禍による経済への影響が大きくなるなか、「2021年こそは節約をがんばろう」と考えている人もいるでしょう。収入を増やすことは簡単ではありませんが、節約ならお金をかけずに誰でも手軽に始められます。

節約には、「やってはいけない節約」と「やるべき節約」があります。それぞれ詳しくご紹介します。

やってはいけない節約4選

節約とは、無駄を減らして家計の支出を引き締めること。節約を成功させるためには、自分の人生や家族にとって「何が無駄で、何が必要なのか」をトータルで見極める必要があります。支出を減らすとかえって家計や人間関係、将来に悪影響が出てしまう節約は、やってはいけない節約です。

節約が目的になっている節約

節約をする際は、目的や期間を明確にしましょう。節約には我慢がつきものですが、人は目的もなく長期間我慢を続けられるものではないためです。節約が日常化してしまうと、反動で浪費したり気分が落ち込んだりしかねません。

2人の子供を育てるAさんは、スーパーマーケットを”はしご”して、安い店を探すのが日課だったと言います。閉店間際に買い物に出かけて、値下げシールが貼られるまで店内で粘ることも。

節約に疲れると「がんばっている自分へのご褒美」などの理由をつけて散財してしまうことも多く、あまり貯蓄は増えなかったそう。深く考えずに続けてきたスーパーの”はしご”を止めて、空いた時間にインターネットを使ったアルバイトを始めたところ、時間的にも経済的にもゆとりができたと話してくれました。

効率の悪い節約

節約と聞くと、真っ先に水道光熱費の節約を思い浮かべる人も多いでしょう。

30代のBさんは、夫から毎日のように水道光熱費のムダを指摘されて、ケンカが絶えないと言います。「使っていない電化製品のコンセントを外す」「シャワーを出しっぱなしにしない」などのダメ出しは日常茶飯事。「節水だ」と言ってトイレの水を毎回は流さない夫に、うんざりしていると話します。

ただ、水道光熱費のこまめな節約は時間や労力がかかる割に効果が出にくいものです。とくにトイレの節水は詰まりの原因になるため、注意が必要です。

水道光熱費の節約をするなら、「古い電化製品を買い換える」「電力会社やプランを変更する」といった方法のほうが効果的な場合があります。家族全員が穏やかに暮らせる別の節約に取り組むほうが賢明かもしれません。

自分への投資を削る節約

自分への投資はすぐには結果に結びつかないこともあるため、節約の対象になりやすい項目です。とはいえ、身につけた知識やスキルは一生の宝になります。就職や転職で有利になる資格を取得すれば、年収アップの道もひらけます。

人間関係を壊しかねない節約

「お金持ちは無駄遣いしないが、家族へのプレゼントや他者への投資を惜しまない」といわれています。信用はお金では買えないことをお金持ちはよく知っているようです。

人間関係はお金だけの関係ではありませんが、親しい人にプレゼントやお礼をもらうのは誰でもうれしいもの。人間関係にかけるお金を節約しすぎると、仕事でも家庭内でも孤立しかねません。