自治体によってはこのような制度を行っていたり、自治体のHPをみると無料の学習塾のある地域もあります。将来の進学先(通える範囲内での進学)や自治体の助成などを考えて、住む場所を変えることもシングルマザーにとっては一つの選択肢になるでしょう。
どこまで奨学金を利用するか
一世代前とは違い、今は奨学金を利用する学生は少なくありません。日本学生支援機構の「平成30年度 学生生活調査」によると、奨学金を受給している学生は大学(昼間部)で47.5%と、およそ半数の学生が奨学金を受けています。奨学金の種類も以前より増えています。
奨学金というと返済が必要なものが多いため、二の足を踏む人もいるでしょうが、家庭ごとに子どもの負担を考えながら、たとえば「1年間だけ」や「いくらまで」などといった利用を検討するのもいいでしょう。
進学先については、子どもが中高生になったらよく話し合うことが必要だとも感じています。「何となく」の進学ではなく、どういった希望や適性があり、どこへ進学し、奨学金は利用するかどうか。こういった現実的な話も、高校生になれば子どもも理解できます。より真剣に将来について子どもと話し合うことは最も重要だと考えています。
おわりに
不安に思っていた教育費も、具体的に調べてみればさまざまな制度があります。まずは自分に合ったプランと金額を出してみると不安も減るのではないでしょうか。
参考資料
- 「高等教育の修学支援新制度について」(文部科学省)
- 「令和元年度 私立大学等入学者に係る初年度学生納付金平均額(定員1人当たり)の調査結果について」(文部科学省)
- 「平成28年度全国ひとり親世帯等調査結果報告」(厚生労働省)
- 「受験生チャレンジ支援貸付事業」(東京都福祉保健局)
- 「平成30年度 学生生活調査」(独立行政法人 日本学生支援機構)
西谷 都