「人生100年時代」という言葉も定着してきました。
2040年頃に65歳を迎える方は約50%の確率で、おおよそ90歳まで寿命が延びると予想されています。
65歳を定年と考えると90歳まで25年以上もありますが、その半数の方は90歳まで長生きするとは驚きです。なるべく元気で過ごしたいものですね。
人生が長くなると心配なのがお金に関することです。定年後70代は、どのぐらいの貯金があるのでしょうか。
私は外資系金融機関での勤務経験があり、ファイナンシャルアドバイザーとして多くのお客さまと関わってきました。
今回は、定年後70代の貯金額について見ていきたいと思います。
定年後70代の貯金額はいくらか
70代ともなれば年金生活も板について、いろいろ工夫されながら暮らしている方が多いかと思います。
仕事もリタイアしている場合が多いでしょうし、生活費は年金をメインに、足りなければ貯金を切り崩していく生活かもしれません。
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和元年)」より、70歳以上の方の金融資産保有額を見ていきましょう
金融資産保有額(金融資産保有世帯)
- 平均:1978万円
- 中央値:1100万円
〈内訳〉
- 100万円未満:4.9%
- 100~200万円:4.0%
- 200~300万円:5.1%
- 300~400万円:5.4%
- 400~500万円:2.8%
- 500~700万円:8.9%
- 700~1000万円:9.3%
- 1000~1500万円:11.9%
- 1500~2000万円:8.8%
- 2000~3000万円:12.3%
- 3000万円以上:16.1%
平均額は1978万円となる一方で、1000万円以下の方が約40%います。
同じ70代でも、貯蓄がしっかりある方とない方の差が大きく、経済格差が生じていることがわかります。
年金中心の生活ですから、急な出費や家のリフォームなど数百万円の資金が必要になった時、おいそれとはいかない世帯もありそうです。