就職活動のラスボスといえば役員であり、クライマックスといえば役員面接です。このプロセスには様々な難所が存在します。
そもそも、採用担当者や人事部も、候補者を役員面接にあげるまでが一苦労です。それは、何でこんな学生を最後まで上げてきたのかと役員から指摘されると、自らの管理能力や選抜プロセスを疑われかねないからです。学生も大変ですが、採用担当者もいろいろ苦労が尽きないものです。
ということで、今回は役員面接でしてはいけないNG行動について考えてみたいと思います。
その1:自分から一方的にしゃべり続ける
どの面接もそうでしょうが、まずは初めが肝心です。その際に自己紹介などをだらだらしゃべり続けるのはNGです。それまでの面接以上に簡潔に自己紹介をする方が良いかもしれません。
それはなぜか。ある程度の規模がある組織の人事担当役員ともなれば、日頃から大量の報告を受けています。周辺のスタッフもいかに簡潔に報告をするか、また意思決定を効率にすることを考慮して情報をインプットすることに努めているはずです。役員も当然、学生のコミュニケーションレベルや傾向が頭に入っていると思います。
その2:結論を後回しにする
日本の教育の問題点と言えるかもしれませんが、ストーリー展開に起承転結を求めがちです。相手が話をじっくり聞きたいという好意的なスタンスであれば問題ないのですが、多くの学生の中から、”これは”という人材を見出すための面接の場では、なかなかそういった状況を見出すのは難しいでしょう。
その際に重要なのは、上記の「その1」とも関係しますが、「結論ファースト」で初めに意見を述べてしまいましょう。その後に自分の意見をサポート(支持)する理由をいくつかあげていけばよいでしょう。
意見やサポートコメントをすると当然質問が来ます。その際には同様に意見を述べてからサポートをするというやり取りを繰り返します。こうすることで相手も決められた時間を有効的に活用できますし、相手に良い印象を与えることができます。
その3:相手の話を聞かない
時折耳にするのは、相手の話をさえぎって自分の意見をかぶせてしまう状況です。相手の話が退屈な場合や同じ話を繰り返し聞かされている際にやってしまいがちです。何はともあれ、相手の話を聞きましょう。聞き上手は、どこかで聞いたことがある、また既に知っていることでも、初めて聞くかのような姿勢をしているものです。
相手が話せば話すほど、相手のテンションは上がっていきます。そうすることで面接の時間は過ぎていきます。相手の話をポジティブに受け止めておく流れで時間が過ぎていけば、そのまま面接は終わります。
役員面接であっても落とす時は落とすという手間を惜しまない企業もあるかもしれませんが、役員面接は最終確認のためという会社も少なくありません。そうした際には、いかに失点を少なくするかという展開に気を配る必要がありそうです。
【番外編】世間話や経済の話題に疎い
「その1」から「その3」の根底にあるのは、意外と面接する相手の興味のあることを共有しているかどうかかもしれません。面接する方も人間ですから、性格や興味などは千差万別です。ただし、その年代層がどのようなメディアで情報を入手しているかを知っておいた方が共通の話題を見つけやすいこともあります。
学生時代は紙の新聞を読むことは少なくなったかもしれませんが、ネット証券を活用すればお得に経済関連の情報を入手することができます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。就職活動のクライマックスで、自分が思い描いた通りの展開ができれば理想ですね。ただ、何よりも重要なのはそうした流れの中でいかに自分の長所、つまりセールスポイントを話に織り込むことができるかです。面接の流れをつかみながら、その良さを強調してください。面接では、「出る杭でないと気づかれない」です。
LIMO編集部