2020年10月に、株式会社ネオマーケティングが実施した『年末年始の帰省に関する調査』によると、「【今年】の年末年始に帰省をするか?」の問いに、「帰省する」とした人が14.2%、「帰省しない」とした人が63.0%という結果が出ています。

帰省しない理由として、「新型コロナウイルスの感染リスクを避けるため」という意見が目立つ一方で、「新型コロナウイルスの影響で今年帰省できていないのでぜひ帰省したい」と考える人や、「コロナの状況を見て検討中」「まだ迷っている」という人もおり、まだまだ年末年始の予定が立っていないという人も多いようです。

なお、このように帰省を見合わせる人がいる一方、親と同居、もしくは近距離に住んでいるなどの理由で、帰省をする必要のない人たちもいます。今回は、義実家近くに住むという「お嫁さん」3人に、コロナ禍での年末年始事情についてお話をうかがってみました。

今年はご挨拶だけ

Aさんのケース

義実家が自宅から車で5分というAさん。夫の兄弟もすべて同じくらいの距離に住んでいるとあって、義両親宅に集まる機会も多いそう。年末年始に至っては、クリスマス、餅つき、正月…とほぼ連日。

Aさんは話します。

「集まりといっても、田舎ですから、要は男性が座って酒と料理を楽しみ、女性はかいがいしくお給仕…というお決まりのやつです。

基本、費用は義両親が全額出してくれるんですが、買い出しから下ごしらえ、調理など、準備はすべて女性陣の仕事。集まりは夕方からでも、その日は丸1日つぶされてしまいます。

出来合いのものを頼んでみてはどうかと提案してみたこともあったのですが『買ったものは美味しくない』『作った方が安い』と聞き入れてもらえず…。正直、義両親に万が一のことがあるまで、ずっとこの状態が続くのかなあと思っていたのですが…」

しかし、コロナ禍であっという間に日本全国が自粛生活に突入。ここ1年ほどは食事会どころか、義両親にもほとんど会わない日が続いているといいます。

「感染したときに重症化しやすいのは基礎疾患のある人や高齢者と聞き、義両親のほうが怖くなったみたいで…。お正月も玄関先で軽く挨拶だけということになりました。

よくよく考えれば、結婚してはじめての、のんびりした年末年始です。不謹慎ですけど、今から、何の番組を観ようか、何を食べようかとワクワクしています。こんなにお正月が楽しみなのは、自分が子どもの時以来じゃないかしら?」