年金の受け取りは何歳からがお得?
年金制度は終身で受け取れることになるため早く亡くなると長生きした場合に比べて損がでてしまいます。繰り下げ受給は何歳まで生きると得になるのでしょうか。
厚生労働省年金局「令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、厚生年金の平均年金月額は14万6162円であることから、毎月の受給額を14万円として受給できる年金総額をざっくりと試算してみましょう。
65歳年金受給開始(繰り下げ受給しない場合)のケース
- 70歳・・・840万円
- 75歳・・・1680万円
- 80歳・・・2520万円
- 85歳・・・3360万円
- 90歳・・・4200万円
- 95歳・・・5040万円
- 100歳・・・5880万円
70歳年金受給開始(5年繰り下げ受給の場合)のケース
- 70歳・・・0円
- 75歳・・・1192万8000円
- 80歳・・・2385万6000円
- 85歳・・・3578万4000円
- 90歳・・・4771万2000円
- 95歳・・・5964万円
- 100歳・・・7156万8000円
75歳年金受給開始(10年繰り下げ受給の場合)のケース
- 75歳・・・0円
- 80歳・・・1545万6000円
- 85歳・・・3091万2000円
- 90歳・・・4636万8000円
- 95歳・・・6182万4000円
- 100歳・・・7728万円
このように長生きすればするほど、繰り下げ受給はお得になることが分かります。
健康に自信があり、定年後も働こうという方にとっては、5年繰り下げるだけでも95歳時点で924万円得していることになりますので積極的に取り入れたい制度です。
繰り下げ受給で注意したいこと
繰り下げ受給を検討する上で、注意しなければならないことは年金受給開始までの生活費をどのように捻出するかです。
定年後も働くことで大半の生活費はまかなうことが出来ますが、年齢が上がると病気などで働けなくなるリスクも上がります。
万が一のための備えは多いに越したことはありませんので、現役のうちに自助努力である程度、老後資金を持っておくことをおすすめします。