2020年11月18日に行われた、株式会社アトム2021年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社アトム 代表取締役社長 山角豪 氏

経営成績サマリー

山角豪氏:株式会社アトム 代表取締役社長の山角豪でございます。本日は、2021年3月期第2四半期決算説明会を行わせていただきます。資料に則りご説明させていただきます。よろしくお願いいたします。

まずはじめに、経営成績サマリーをご報告させていただきます。今期につきましては、4月からはじまっておりますが、新型コロナウイルスの影響で非常に厳しい決算となっております。売上高につきましては、前年同期から約109億円減少、42.2パーセントの減少となっております。当期利益につきましては、9億8,400万円赤字決算となっております。コスト最適化施策を進めた結果、前年同期比から比べますと約4億円の減少に留めておりますけれども、未だ赤字という状況でございます。

経営成績サマリー(第1四半期)

第1四半期につきましては、4月・5月でありました新型コロナウイルスの緊急事態宣言を受けた結果、売上高につきましては約60億7,200万円、前期から比べますと約半減という結果となっております。また、売上高・営業利益・経常利益・純利益ともに前年同期比で大幅なマイナスです。

経営成績サマリー(第2四半期)

こちらは第2四半期の決算です。第2四半期につきましては、5月の段階で緊急事態宣言が解除された影響で、売上高につきましては回復基調にございます。

その結果、売上高は88億5,500万円まで戻りましたが、前年同期比と比較するとまだ40億円の減少となっております。しかしながら、コスト最適化施策を中心とした施策を進めた結果、営業利益・経常利益・当期利益ともに黒字転換しています。

9月以降はさらに営業成績が回復していますので、10月の月次前年比を見ていただきましたとおり、売上高は回復基調にございます。

貸借対照表の状況

こちらは、バランスシートの状況です。左側は2020年3月期末の状況でございます。右側につきましては、本年2020年9月期末の状況ですが、有利子負債をご確認いただきますと、今期は資金調達をした関係で有利子負債が増えています。現預金71億7,700万円に対し、有利子負債は71億100万円ですので、実質無借金状態は継続しています。

自己資本比率等々に関しては、ご記載いただいているとおりご確認いただければと思います。

キャッシュ・フローの状況

こちらはキャッシュ・フローの状況です。左側が第1四半期の状況で、右側が第2四半期の状況ですが、ご確認いただきたいのは第2四半期の状況でございます。グラフの営業キャッシュ・フローが第1四半期ではマイナスでしたが、第2四半期ではプラスに転換しています。第1四半期の途中からコスト最適化施策を推進した結果、キャッシュの創出力が第2四半期で回復しており、営業キャッシュ・フローがプラスに転換しています。

売上高の状況①

こちらは売上高の状況です。4月以降、10月まで既存店の売上高前年比を表現させていただいております。4月・5月のタイミングでは非常に厳しい状況で、緊急事態宣言の影響もありまして、営業の短縮、もしくは一時的な閉店があった関係から、非常に厳しい数字、40パーセント台からスタートしています。けれども、その後は一貫して既存店売上高前年比は回復傾向が続いています。

直近10月につきましては、既存店売上高前年比はほぼ100パーセントに近い状況まで回復しており、主に焼肉・すしにつきましては、非常に好調な業績を確保している状況です。

売上高の状況②

弊社は洋食業態、すし業態、焼肉業態、居酒屋業態を運営していますが、こちらを競合と比較したグラフです。弊社の状況につきましては、赤字のグラフになっています。青系のグラフが同業他社の状況です。ご確認いただきますとおり、他社と比較したところ、弊社の業態につきましては、その業態の中で平均的な業績を確保している状況です。

利益の状況

こちらは利益の状況です。左側のグラフが第1四半期の状況で、右側が第2四半期の状況です。ご確認いただきたいのは薄い黄色で表現しているところなのですが、それぞれ各種施策を打ってきました。

店舗のコストの最適化活動、本部のコスト最適化活動、店舗の閉店の大きな3つの施策です。左側の第1四半期は3つの施策で約8億円の営業利益効果がありました。第2四半期につきましては、約9億6,000万円の利益効果があり、特に店舗のコスト最適化が第1四半期と比較して大きく改善していることが見てとれます。

今後は、マーケットの変化に応じた売上獲得策、及び第1四半期・第2四半期で成し遂げたコスト最適化施策を推進することで確実な利益を確保していくことを考えております。

2021年3月期の見通し

こちらは、2021年3月期の見通しです。2021年3月期につきましては、徐々にコロナ影響が弱まっていくことを前提としており、非常に厳しい決算ですが、下期売上高の回復を見込んでいます。

売上高は382億6,200万円、営業利益が3億9,600万円、経常利益が4億5,300万円、純利益が2億1,900万円ということで、非常に厳しい結果ではあるものの黒字化を見越しております。2021年3月期は黒字化に向けて前述の施策を進めてまいる所存です。

安心・安全への取り組み

こちらではコロナ禍において推し進めている施策の一部をご紹介したいと思っております。安全・安心への取り組みということです。左側につきましては、店舗の従業員が守ること、ないしはお客さまにご協力をお願いすることです。弊社は飲食店ですので、店舗での感染防止の取り組みということで、こういった9項目を実施させていただいております。

右側は、弊社の「ステーキ宮」という業態で、お客さまがご自由にお取りいただけるサラダバーです。こちらで、お客さまの非常に敏感になっている安全・安心に対する感情を確実に捉えるために、サラダバーに飛沫防止ガードを設置させていただいております。こちらは11月にすべて設置し終わった状況です。

売上確保への取り組み

こちらは売上確保への取り組みです。コロナで、外食産業だけではなく、農林水産業も非常に厳しく、みなさまこちらの食材の行き先に困っている状況です。

弊社としては、焼肉やすしなど、非常に専門性ある業態を運営しております関係上、国内でとれた食材を使用し、地域のみなさまにも貢献しています。

また、他の産業のみなさまにも貢献していくということで、農林水産省がやっております「#元気いただきますプロジェクト」へ参画しています。今はじまっているのは「生本まぐろフェア」「黒毛和牛弁当」ですが、こういったフェアを今後も開催していく予定です。以上、資料にもとづいたご説明を終了させていただきます。ありがとうございました。

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