ユー・エス・エス、営業利益は前年比11.2%減 中古車販売は低迷もオークションに支えられ回復基調

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2020年11月11日に行われた、株式会社ユー・エス・エス2021年3月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社ユー・エス・エス 代表取締役会長兼最高経営責任者(CEO) 安藤之弘 氏

2021年3月期第2四半期 決算のポイント

安藤之弘氏:2021年3月期第2四半期決算説明動画をご視聴いただき、誠にありがとうございます。CEOを務めています安藤でございます。5月にも配信した2020年3月期の決算説明動画に続き、今回も新型コロナウイルス感染拡大防止のため、動画配信形式での決算説明会とさせていただきます。

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3ページをご覧ください。本日のポイントは3つです。まず、オークションにおける新型コロナウイルスの影響は第1四半期までに底打ちとなっており、第2四半期以降は着実に回復に向かっています。

回復のきっかけは、新型コロナウイルス対策として自家用車の所有が見直されたことや、特別定額給付金10万円の効果により、国内での中古車の小売需要が高まったことが要因と思われます。

中古自動車等買取販売についてご説明します。「ラビット」は一般ユーザーから買い取った車両を、「リプロワールド」は新車ディーラーや損害保険会社から買い取った事故現状車をUSSに出品し、売却することで収益を得る事業です。

市場に流通する前のいわゆる新鮮な車両が出品されるため、USSのオークション活性化に不可欠な事業です。第2四半期の業績ですが、オークションの相場の高騰によって買取車両の売却益は増加しました。1台当たりの粗利益が改善したことにより、第1四半期の赤字から第2四半期は黒字に転換しました。

リサイクル事業についてご説明します。自動車だけでなく、建築廃材や家電などを鉄や非鉄金属に分類し販売する資源リサイクルを行っています。第2四半期は鉄スクラップ相場の回復などにより、第1四半期の赤字から第2四半期は黒字に転換しました。

2つ目のポイントですが、通期の連結業績予想を上方修正しました。オークション事業の通期の台数計画は、第2四半期までの上積み分を含め、出品台数で19万台、成約台数で18万台を上積みしました。

3つ目のポイントですが、株主還元は当初計画どおり1株当たりの年間配当金を55円50銭とし、21期連続増配を目指します。

2021年3月期第2四半期 連結業績概要

2021年3月期第2四半期の連結業績をご説明します。売上高は前年同期比で88.4パーセント、計画比で105.6パーセントの342億7,000万円。営業利益は前年同期比で88.8パーセント、計画比で119.6パーセントの159億100万円。

経常利益は前年同期比で89.6パーセント、計画比で120パーセントの163億1,400万円。親会社株主に帰属する四半期純利益は前年同期比で89.5パーセント、計画比で120.3パーセントの109億4,500万円となりました。

2021年3月期第2四半期 営業利益増減分析(実績)

連結営業利益の増減分析についてご説明します。売上高要因をご覧ください。出品台数の減少に伴うオークションの各種手数料が減少したことなどにより、45億1,000万円の減収となりました。売上原価と販管費は減少しましたが、営業利益は20億円の減益となりました。

2021年第2四半期 セグメント別 四半期業績の推移(前年同期比)

スライドのグラフは、セグメント別売上高と営業利益を、第1四半期と第2四半期で比較したものです。業績の回復基調が鮮明となった第2四半期のみをクローズアップすると、オートオークションの売上高が前期比で96パーセントでしたが、営業利益は前期を上回る103パーセントまで回復してきています。

中古自動車等買取販売は、第1四半期は8,300万円の営業損失でしたが、第2四半期は1億8,100万円の営業利益を確保し、第2四半期累計の営業利益は9,800万円に黒字転換しました。

リサイクルなどのその他の事業は取扱量の減少により、第1四半期は4,300万円の営業損失でしたが、第2四半期は9,700万円の営業利益を確保し、第2四半期累計の営業利益は5,400万円と黒字転換することができました。

連結貸借対照表・キャッシュ・フロー要約

連結貸借対照表ですが、自己資本比率は83.6パーセントと引き続き財務の安全性は高水準で推移しています。

連結キャッシュ・フロー計算書ですが、営業活動によるキャッシュ・フローは166億4,400万円となりました。こちらは税金等調整前四半期純利益が162億円、法人税等支払が45億円となったことなどによるものです。

投資活動による支出のキャッシュ・フローは80億6,700万円です。こちらはR-名古屋会場の立体駐車場などの有形固定資産の取得による支出が49億円となったことなどによるものです。財務活動による支出のキャッシュ・フローは75億2,500万円ですが、こちらは主に配当金の支払いです。

市場動向(グラフ)

ここからは、自動車流通市場の動向をご説明します。グラフは3ヶ月単位ですが、4月から9月を前期と比較してご説明します。前期の新車販売は、10月の消費増税に向けて9月までは駆け込み需要があり高水準でした。これに対し、今期は新型コロナウイルスの影響により、新車登録台数は前年同期比で77パーセントの202万台となりました。

中古車登録台数は、緊急事態宣言が解除された頃から国内の小売需要が活発となり、前年同期比で96パーセントの326万台となっています。中古車需要に大きく影響する中古車輸出台数は、各国の新型コロナウイルスによるロックダウン等により4月と5月で大きく減少しました。

しかし、6月以降はロシアやニュージーランド等で輸出台数の回復が見られ、前年同期比で70パーセントの45万台となっています。この結果、オートオークション市場全体の出品台数は前年同期比で89パーセントの338万台、成約台数は前年同期比で88パーセントの213万台、成約率は63.3パーセントとなっています。

オートオークションのセグメント①

ここからはセグメントごとにご説明します。オートオークションのセグメントでは、出品台数は前年同期比で84.7パーセントの123万7,000台、成約台数は前年同期比で85.3パーセントの76万5,000台、成約率は61.9パーセントとなっています。

この結果、売上高は前年同期比で88.9パーセントの282億4,600万円、営業利益は前年同期比で89.6パーセントの156億9,800万円となりました。

オートオークションのセグメント② 月次推移

スライド上段のグラフは2019年1月から2020年9月までのUSSの出品台数、成約台数、成約率で、下段のグラフは1台当たりの成約車両単価です。グラフを見ると今年2月頃から新型コロナウイルスの影響を受けていますが、出品台数、成約台数ともに5月で底打ちしています。

オークションの回復の過程として、今年7月のグラフをご覧ください。出品台数は前年同月比で87パーセントと前年の水準まで至らない状況ですが、成約台数は前年同月比で98パーセントとほぼ前年の水準まで戻しています。

一方、成約率、成約台数単価に目を向けると、7月の成約率は69.4パーセント、成約車両単価は81万2,000円と、過去にないほどの高水準で取引されています。

新型コロナウイルス前は、オークションの落札台数の30パーセントから40パーセントが中古車輸出向けと推測していましたが、新型コロナウイルス以降は中古車輸出が半減している状況です。

しかし、オークション取引は着実に回復してきていますので、緊急事態宣言解除あたりから国内の中古車需要が一気に高まったのではないかと推測しています。

オートオークションのセグメント③

オークションの実績の推移についてご説明します。2017年10月より、JAA、HAA神戸会場を含めています。スライド右側の成約率の競合比較や、成約車両単価の競合比較のグラフをご覧ください。オートオークション市場全体で、第2四半期に急激に上昇していることがご確認いただけると思います。

成約率も市場平均に近付いており、成約車両単価は引き続き市場平均を大きく引き離している状況です。国内の小売需要が活発化する中、良質な中古車が集まるUSSの優位性が示されたものと自負しているところです。

オートオークションのセグメント④

手数料単価の推移についてご説明します。グラフは3ヶ月単位ですが、4月から9月までの累計でご説明します。1台当たりの出品手数料ですが、前年同期比で144円プラスの5,221円となりました。プラスの要因としては、手数料減額を行うイベントの開催が減ったことなどによるものです。

1台当たりの成約手数料ですが、前年同期比で236円プラスの8,373円となりました。プラス要因としては、数会場で一部、コーナー手数料を変更したことなどによるものです。

1台当たりの落札手数料ですが、前年同期比で648円プラスの1万2,817円となりました。プラス要因としては、新型コロナウイルスの影響により外部落札比率が増加したことなどによるものです。外部落札比率は前年の4月から9月は47.6パーセントでしたが、今年は54.4パーセントと6.8パーセント上昇しました。

中古自動車等買取販売のセグメント

ここからは、中古自動車等買取販売のセグメントについてご説明します。スライドの上段に説明内容について記載しています。「ラビット」ですが、緊急事態宣言解除以降、オークションの相場が高水準で推移したことにより1台当たりの粗利益が増加しました。

しかし、緊急事態宣言解除前の相場が低調だったことや取扱台数が減少したことにより、売上高は前年同期比で79.5パーセントの20億2,100万円、営業利益は前年同期比で72.7パーセントの5,400万円と、減収減益となっています。

事故現状車買取販売事業ですが、取扱台数は減少となりました。しかし緊急事態宣言解除以降、オークションの相場が高水準で推移したことにより1台当たりの粗利益は増加しました。この結果、売上高は前年同期比で87.5パーセントの15億4,900万円、営業利益は前年同期比で154パーセントの4,300万円と、減収増益となりました。

その他のセグメント

その他のセグメントについてご説明します。スライドの上段に説明内容について記載しています。リサイクル事業は4月以降の鉄スクラップ相場は緩やかな回復基調となったものの、取扱量が減少しました。

この結果、売上高は前年同期比で92.8パーセントの22億5,400万円、営業利益は前年同期比で19.8パーセントの3,800万円と、減収減益となっています。

中古車の輸出手続代行サービス事業は、受注台数が大幅な減少となりました。この結果、売上高は前年同期比で69.7パーセントの1億5,900万円でしたが、900万円の営業損失となりました。

2021年3月期 連結業績予想

冒頭でご説明した通期の業績予想の上方修正についてご説明します。オークション事業の通期の台数計画ですが、第2四半期までの上積み分を含め、出品台数を234万台から253万台へ19万台の増、成約台数は142万台から160万台へ18万台の増を見込んでおり、成約率は60.7パーセントから63.2パーセントへ引き上げています。

これらを反映した連結業績予想は、売上高が前期比で91.1パーセントの712億円、営業利益は前期比で90.9パーセントの326億円、経常利益は前期比で90.7パーセントの333億円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比で107.1パーセントの221億円とします。

オートオークション市場とUSSのシェア

中期的な戦略についてご説明します。スライドのグラフは、1990年から現在に至るまでの市場シェアの推移です。過去30年近くのUSSの市場シェアを見ていただいていますが、安定成長で堅調に推移していることがご理解いただけると思います。

自動車業界は100年に一度の変革期とも言われていますが、目前に迫る電気自動車、自動運転、カーシェアリングの普及などにも対応し、市場シェアを拡大することで安定成長していきたいと考えています。

財務と株主還元に関する基本方針

今後の株主還元に関する基本方針についてご説明します。配当ですが、冒頭でご説明したとおり2020年3月期から連結配当性向を55パーセント以上に引き上げました。また、自己株式の取得については今後も資金ポジション、設備投資計画、株価などを考慮し、機動的に対応していきたいと思います。

株主還元:配当政策

株式上場以来の配当の推移です。2021年3月期の1株当たりの配当予想は10銭増配の55円50銭となり、21期連続増配を目指していくところです。

オートオークションのセグメント 新たな取り組み

新たな取り組みについて、2つご紹介したいと思います。1つ目は、下回り画像の提供です。こちらは出品車両の外装を撮影する時に、併せて下回りの画像を瞬時に撮影できる撮影システムです。

一部の出品車両に対してすでに下回り画像を提供、撮影しながら、USS会員向けにインターネットサービス、出品車両の内外装と一緒に公開しています。

目視検査だけでは限界のある車の下回りに対して鮮明な画像を提供することが実現できました。これはさらなるオークションの信頼性を生み出すものであり、成約率や成約車両単価の上昇に寄与するものと確信しています。

2つ目は、OBD検査です。USS専用のOBD検査機器を車両につなぐと、トランスミッション、ブレーキなどの機能をスキャンし、不具合をチェックできます。目視だけでなく、このような検査機器を導入することもオークションの信頼の向上に寄与するものと考えています。

IRに関するお問い合わせ

最後となりますが、決算説明に関するご質問がありましたらこちらのメール、またはお電話をいただきますようお願い申し上げます。私からのご説明は以上です。誠にありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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