「中央値」を目安に目標を立ててみよう

貯蓄を始めるときには、自分の将来をシミュレーションして具体的な目標金額を決めることが大切ですが、あまりに高すぎる目標を設定すると、途中で挫折してしまう危険性があります。

とくに現時点で貯蓄0円だという人は、そもそも貯蓄の習慣が身についていないので、いきなり「2,000万円貯める!」などと目標を立てても、継続するのが難しいでしょう。

もし、「どうやって目標を立てたら良いかわからない…」という場合は、ひとまず自分と同年齢の「金融資産保有額の中央値」を目指してみてはいかがでしょうか。

「金融資産保有額の中央値」とは?

「平均値はわかるけど、中央値って?」と思われた方もいるかもしれませんね。

中央値とは、「ある項目に含まれる数値を少ない順、あるいは多い順に並べたときに真ん中に来る数値」のことを指します。なぜ中央値に着目するのかというと、平均値よりも中央値のほうがより実態に近い数値を表しているからです。

たとえば、貯蓄額が0円の人、50万円の人、1000万円の人が1人ずついるとしましょう。この場合「(0円 + 50万円 + 1000万円)÷ 3 ≒ 350万円」が平均値になります。

貯蓄額が100万円に満たない人の方が多いにもかかわらず、平均値は約350万円。このように、平均値は大きな数値の影響で実態とはかけ離れてしまうことがあるのです。

それに対して、上記のケースの中央値は「50万円」です。平均値よりも中央値で見た方が全体の実状に近いことがわかりますね。