南海電鉄は地道な経営改善が報われた!? 中間期決算は大手私鉄唯一の営業黒字に

鉄道部門が属する運輸業のセグメント利益は今期第2四半期で▲88億円の赤字であり、他社と同等もしくはそれ以上に苦戦を強いられています。

しかし、同社は難波駅周辺で展開するなんばパークスなどの不動産事業の好調さもあり、企業グループ全体では営業黒字を維持しました。

長期にわたり関連事業の整理が続いた南海電鉄

私鉄各社は、鉄道事業以外に様々な事業を展開することで事業の拡大を図ってきました。南海電鉄も過去にプロ野球、ホテル、レジャーに加えゼネコン事業まで手掛けています。しかし南海の事業多角化は苦難の連続でした。

たとえば同社はかつて、名監督と謳われた故野村克也氏が現役時代に活躍したプロ野球球団・南海ホークスを保有していましたが、採算的に厳しく1988年にダイエーに売却しています。

そして南海ホークスが本拠地とした大阪スタヂアムの周辺開発を進めようとするも、複雑な権利関係や、1990年代末期の経済情勢に加え、自社の台所事情もあり開発は停滞。

筆者は1999年春に初めて実際の大阪スタヂアムを見たのですが、球団売却からずいぶん経つのにまだあったのか、と驚いた記憶があります。

その球場跡地周辺がなんばパークスとしてオープンしたのは2003年。南海ホークスの売却から約15年の時が経過していました。また、2000年前後はゼネコン不況の影響を受け、グループ内ゼネコンの経営再建に追われています。

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執筆者
  • 石井 僚一
  • コラムニスト/元ベンチャーキャピタリスト

岡山大学法学部卒。大手証券グループ投資会社を経て個人投資家・ライターに転身。株式市場や個別銘柄の財務分析、為替市場分析を得意としている。ライターとして複数媒体に寄稿中。