シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の2020年11月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年12月7日に更新された鳥貴族の2020年11月既存店売上高は、対前年同月比81.3%。内訳は客数77.5%、客単価104.9%であり、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできずマイナス成長となりました。
全店売上高も78.3%で、既存店・全店ともに対前年同月比80%前後のマイナス成長となっています。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は7月決算)。
前期の既存店売上高は、プラス成長4カ月・マイナス成長8カ月となりました。新型コロナウイルス問題が本格化した3月以降はマイナス成長が続いており、今期は8月から4カ月マイナス成長です。10月は対前年同月比93.1%まで回復しましたが、11月は81.3%と一歩後退しました。
一方で全店売上高は、前期のプラス成長は2カ月に留まりました。3月以降は既存店同様のマイナス成長が続いており、10月の90.2%の後、11月は78.3%とやはり後退しています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は、2020年2月の2,698円が高値となりましたが、2月後半からの株式市場全体の急落とともに下落して、4月3日には1,190円の安値に到達。リバウンドにより5月に一時2,000円を回復しましたが、8月3日に1,163円まで下落して安値を更新しました。その後は反発し、10月以降は概ね1,400~1,600円間の取引が続いています。
既存店及び全店売上高ともに3月からマイナス成長が続いています。10月は対前年同月比90%台まで回復したものの、11月はマイナス幅が大きくなってしまいました。今期どのタイミングでプラス成長を回復することができるのか注目されます。
参考資料:月次報告(2020年11月度)
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