そんなCさんは、なんと映画を20回も観に行ったというツワモノ。発売されたグッズは片っ端から買い揃えているそう。
「私の推しは、善逸くん。彼にはもう何十万も貢いでいますよ」と笑います。
Cさんが足しげく映画館へと足を運ぶのは、何度も映画を観たいからという気持ちはもちろんですが、それ以上にやはり「鬼滅を歴代興行収入1位にしたいから。もっともっと鬼滅が注目されて、もっともっと認知されたらいいな、と思っているんです」。
映画館に自分が足を運ぶこと、グッズを購入することが、鬼滅の刃の続編のアニメ化、さらなるグッズ展開への一助になるのではないのか…とCさんは考えているそうです。「これからも、鬼滅の刃にお金は惜しみなく使います!」
Cさんの話の中に、筆者は「自分の消費行動が、鬼滅の刃というコンテンツを支えている」という自負を感じました。つまり、「煉獄杏寿郎を“300億の男”にしたい」と活動してきた女性たちは、鬼滅の刃への熱い思いを消費行動で表現している、いわば「タニマチ」ともいえる存在なのかもしれません。
まとめ
いまさら、「鬼滅の刃はなぜ面白いのか」を語るのは無粋なのでやめておきますが、かくいう筆者も鬼滅の刃の魅力に取りつかれている一人。
『鬼滅の刃』が空前絶後の大ブームを引き起こしている理由のひとつは、原作の素晴らしさ。そしてもうひとつの理由は「この作品とキャラクターたちを、映画史に残る存在にしよう!」と奮闘しているファンたちの、愛情に満ちた「消費行動」と言えそうです。
興行収入が300億円を超えた今、女性サポーターたちの次の目標は「煉獄杏寿郎を“歴代1位の男”にする」なのでしょう。
【参考】
「映画『鬼滅の刃』興収300億円突破、18年ぶりの快挙 約2ヶ月で国内史上最速」ORICON NEWS(2020.12.14)
「『鬼滅の刃』は、なぜ流行ったのか? アンケート結果発表!」アニメイトタイムズ
「キメツノミクスで全集中『株価上昇の呼吸』が続く10銘柄 『鬼滅の刃』経済波及効果2千億円超」AERA dot.
大中 千景