さいごに

今回は、60歳以上の「子と同居、もしくは近居」を希望する人がどのくらいいるのか、についてみていきました。

2020年は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により、幅広い年齢層で、暮らし向きに顕著な変化があったという家庭は少なくないでしょう。年末年始を控えた今、感染拡大対策のための帰省を控える動きが、再びメディアで大きく取り上げられています。

同調査では、「同居または近居をする場合のメリット」についての質問もあります。その回答として、

  • ちょっとした手助けが必要な場合に安心して過ごせる・・・81.3%
  • 自立した生活ができなくなった場合に世話をしてもらえる・・・51.0%
  • 子や孫の世話ができる・・・22.3%
  • 家賃や光熱費等を節約できる・・・9.9%
  • 経済的な援助を得られる・・・9.7
  • 子や孫の経済的な援助ができる・・・8.6%

といった事項が上位に挙げられています。

少子高齢化の進行、そして一向に収束の兆しが見えないコロナ禍。親・子の世代が近くに住みながら互いに協力し合えることは、大きなメリットともいえるでしょう。

なお、今回ご紹介したデータは、2018年に実施された意識調査の結果です。こうした視点から、世代間の「同居・近居」への意識が、どのように変化していくかは、今後注視していくべき部分かもしれません。

【参考】
平成30年度「高齢者の住宅と生活環境に関する調査結果」内閣府

池上 翠