新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染の拡大により、医療現場が逼迫するこんにち。専門外の診療科のドクターが、コロナ診療に従事するといったケースも、耳にします。
今回は、厚生労働省が公表した「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」より、診療科ごとの「医師」の数や、男女比、平均年齢などについてみていきます。
一番お医者さんが多いのは「何科」?
先述の厚生省の資料によると、2018年12月31日時点での医師数は、31万1963人。そのうちの21.9%にあたる6万8296人が女性となっています。では、主な診療科を、従事する医師の数が多いものから順にみていきます。
診療科別にみた「医師数」
総数・・・31万1963人
- 内科・・・6万403人
- 整形外科・・・2万1883
- 小児科・・・1万7321人
- 臨床研修医・・・1万7321人
- 精神科・・・1万5925人
- 消化器内科(胃腸内科)・・・1万4898人
- 外科・・・1万3751人
- 眼科・・・1万3328人
- 循環器内科・・・1万2732人
- 麻酔科・・・9661人
- 皮膚科・・・9362人
- 耳鼻いんこう科・・・9288人
- 脳神経外科・・・7528人
- 泌尿器科・・・7422人
- 放射線科・・・6813人
- 呼吸器内科・・・6349人
- 消化器外科(胃腸外科)・・・5530人
- 神経内科・・・5166人
- 糖尿病内科(代謝内科)・・・5145人
- 腎臓内科・・・5024人
- 救急科・・・3590人
- 心臓血管外科 3214人
- 形成外科・・・2753人
- 血液内科・・・2737人
- リハビリテーション科・・・2705人
- 呼吸器外科・・・1999人
- 乳腺外科・・・1995人
- 病理診断科・・・1993人
- 婦人科・・・1944人
- リウマチ科・・・1715人
- 心療内科・・・917人
- 小児外科・・・837人
- 美容外科・・・678人
- 臨床検査科・・・604人
- 産科・・・554
- 感染症内科・・ 531人
- 肛門外科・・・428人
- アレルギー科・・・173人
- 気管食道外科・・・79人
- 全科・・・229人
- その他・・・4317人
従事する「主たる診療科別」にみると、医師数が最も多い科は、「内科」(19.4%)、次いで整形外科(7.0%)、小児科(5.6%)となっています。(※臨床研修医を除く)
次では、各診療科の「女性医師」の割合をみていきます。
診療科別にみた「女性医師」の割合
では、各診療科に従事する医師のうち、「女性医師」が占める割合をみていきます。「病院」「診療所」に分けてデータが出ています。
用語の説明
〈病院〉
医師又は歯科医師が医業又は歯科医業を行う場所であって、患者 20 人以上の入院施設を有するものをいう。
〈診療所〉医師又は歯科医師が医業又は歯科医業を行う場所であって、患者の入院施設を有しないもの、
又は患者19 人以下の入院施設を有するものをいう。
引用:同調査P.1 用語の説明
診療科別にみた「女性医師」の割合〈病院〉
- 皮膚科・・・54.8%
- 産婦人科・・・44.5%
- 乳腺外科・・・44.1%
- 眼科・・・42.4%
- 麻酔科・・・40.9%
- 産科・・・40.0%
- 糖尿病内科(代謝内科)・・・37.3%
- 婦人科・・・36.7%
- 小児科・・・36.4%
- 臨床研修医・・・34.4%
- 形成外科・・・32.7%
- 心療内科・・・30.0%
- 病理診断科・・・29.6%
- 腎臓内科・・・29.3%
- 美容外科・・・28.6%
- リウマチ科・・・25.5%
- 耳鼻いんこう科・・・25.5%
- 放射線科・・・24.0%
- リハビリテーション科・・・23.6%
- 精神科・・・23.0%
- 神経内科・・・22.5%
- 血液内科・・・22.3%
- 臨床検査科・・・21.5%
- 呼吸器内科・・・21.4%
- アレルギー科 20.6%
- 内科・・・20.0%
- 小児外科・・・18.9%
- 消化器内科(胃腸内科)・・・17.2%
- 感染症内科・・・16.3%
- 救急科・・・14.9%
- 肛門外科・・・12.9%
- 循環器内科・・・12.6%
- 呼吸器外科・・・8.8%
- 泌尿器科・・・8.2%
- 外科・・・7.1%
- 消化器外科(胃腸外科)・・・7.1%
- 脳神経外科・・・6.5%
- 心臓血管外科・・・6.2%
- 整形外科・・・6.2%
- 気管食道外科・・・2.5%
- 全科・・・16.3%
- その他・・・23.0%
診療科別にみた「女性医師」の割合〈診療所〉
- 皮膚科・・・44.3%
- 婦人科・・・39.7%
- 眼科・・・36.7%
- 小児科・・・33.1%
- 糖尿病内科(代謝内科)・・・31.2%
- 臨床研修医・・・30.8%
- 乳腺外科・・・30.7%
- リハビリテーション科・・・30.1%
- 形成外科・・・29.3%
- 放射線科・・・28.3%
- 麻酔科・・・26.8%
- 産婦人科・・・26.4%
- 腎臓内科・・・25.7%
- 精神科・・・22.5%
- 心療内科・・・22.5%
- 美容外科・・・21.8%
- 小児外科・・・21.4%
- リウマチ科・・・20.9%
- 神経内科・・・20.2%
- 病理診断科・・・20.0%
- 耳鼻いんこう科・・・18.3%
- 感染症内科・・・18.2%
- 呼吸器外科・・・17.6%
- 内科・・・15.0%
- 血液内科・・・15.0%
- 産科・・・14.7%
- 呼吸器内科・・・13.9%
- 消化器内科(胃腸内科)・・・11.2%
- 循環器内科・・・9.7%
- アレルギー科・・・8.5%
- 心臓血管外科・・・6.3%
- 肛門外科・・・5.8%
- 整形外科・・・3.6%
- 外科・・・2.9%
- 脳神経外科・・・2.9%
- 泌尿器科・・・2.5%
- 消化器外科(胃腸外科)・・・1.8%
- 臨床検査科・・・―
- 救急科・・・―
- 気管食道外科・・・―
- 全科・・・12.5%
- その他・・・29.3%
従事する女性医師の割合については、「病院」で最も高かったのは「皮膚科」(54.8%)、次いで「産婦人科」(44.5%)、乳腺外科(44.1%)となっています。また診療所で最も高かったの2科は、病院と同じく「皮膚科」(44.3%)、産婦人科(39.7%)、ついで「眼科」(36.7%)となっています。
つぎは、医師の「平均年齢」を各診療科ごとにみていきます。
診療科ごとにみた、医師の「平均年齢」
さいごに、各診療科ごとに、医師の平均年齢についてみていきます。
全体・・49.9歳
1臨床研修医・・・27.8歳
40~44歳
2救急科・・・41.7歳
3感染症内科・・・42.8歳
4気管食道外科・・・43.4歳
5形成外科・・・43.5歳
6リウマチ科・・・43.7歳
7血液内科・・・44.1歳
8麻酔科・・・44.3歳
9腎臓内科・・・44.4歳
10呼吸器内科・・・44.6歳
11美容外科・・・44.7歳
12小児外科・・・44.8歳
13呼吸器外科・・・44.9歳
45~49歳
14糖尿病内科(代謝内科)・・・45.0歳
15産科・・・45.6歳
16心臓血管外科・・・45.8歳
17放射線科・・・46.3歳
18循環器内科・・・46.5歳
19消化器外科(胃腸外科)・・・46.5歳
20神経内科・・・46.6歳
21消化器内科(胃腸内科)・・・46.9歳
22乳腺外科・・・48.0歳
23泌尿器科・・・49.6歳
24病理診断科・・・49.6歳
50~54歳
25脳神経外科・・・50.2歳
26産婦人科・・・50.4歳
27小児科・・・50.5歳
28皮膚科・・・50.7歳
29整形外科・・・51.5歳
30精神科・・・52.0歳
31眼科・・・52.1歳
32耳鼻いんこう科・・・52.3歳
33外科・・・53.2歳
34リハビリテーション科・・・54.2歳
55歳~59歳
35アレルギー科・・・55.0歳
36心療内科・・・56.0歳
37婦人科・・・56.6歳
38臨床検査科・・・57.7歳
39内科・・・58.6歳
60歳以上
40肛門外科・・・60.0歳
- 全科・・・47.7歳
- その他・・・52.3歳
主たる診療科別に平均年齢をみると、「臨床研修医」をのぞいて、最も低かったのは「救急科」(41.7歳)、次いで感染症内科(42.8歳)、気管食道外科(43.4歳)となっています。一方、最も高かったのは「肛門外科」(60.0歳)、ついで「内科」(58.6歳)、婦人科(56.6歳)となっています。
さいごに
今回みてきたデータは、2018年12月31日時点のものです。2020年、COVID-19の感染拡大により、全国の医療現場には激震が走りました。慢性的な人手不足、そしてストレスフルな勤務環境が続いています。先の見通しが立ちにくい状況は続きます。今後、どのように数値が動いていくかに注視していきたいところです。
【参考】
「平成30年(2018年)医師・歯科医師・薬剤師統計の概況」厚生労働省
池上 翠