2017年の就職活動の開始時期が決まり、採用面接は6月1日解禁となりました。就職活動をされる皆さんは、実際の面接の前には会社説明会であったりOB訪問などを経験されることでしょう。そこで、今回はOB訪問を上手に活用するために必要なことについてまとめてみました。

約束の時間を守ることで面談の主導権を握る

これは極めて当たり前のことかもしれません。ただし、頭に入れておくべきなのは、OB訪問を受ける方は平日であれば仕事があり、その合間に訪問を受けることになるという点です。

社会人と大学生とは、当然ながら日常の生活リズムが違います。OB訪問はお昼休みにランチをとりながらということもあるでしょうが、多くのサラリーマンにとって平日のランチ時は唯一のプライベートな時間である場合も少なくありません。したがって、そうした貴重な時間を無駄にしないためにも遅刻などは厳禁です。初対面で遅刻すると、以後もその印象がついて回ることもあります。

早めに面談場所に到着しておくメリットもあります。それは、面談場所の状況を把握することができ、話のきっかけを見つけやすいということです。しかし、遅れてきた場合には、汗をぬぐいながら「すみません」と謝りながら会話を始めなければなりません。これではうまく面談を進めることは難しいでしょう。

また、相手よりも早く面談場所に到着をしておくと選択肢が増えます。それは自分が座るポジションです。OBを差し置いて、壁を背にして座ることは難しいかもしれません。ただ、事前に面談場所に到着し壁を背にする席に座ることで、面談中に相手の視線を自分に集中してもらいやすくなります。状況に応じて試してみてはいかがでしょうか。

感謝の気持ちを忘れないことこそが次につながる

OB訪問は、自分と同じ大学というだけで面識がなくても受け入れてくれることが多いのではないでしょうか。不思議なものです。さらに不思議なのは、OB訪問をした後にその方と連絡を取り続けることはまれではないでしょうか。もちろん、意気投合してその後も交流を続ける場合もありますが、必ずしもそうではありません。まさに一期一会といったところで、その出会いそのものに感謝したいものです。

また、OB訪問は採用プロセスの一部になっているケースも少なからずあるので注意が必要ですが、そうでない場合にはOBやOGの率直な意見を聞くことができる貴重な機会です。OBも数年〜十数年勤務すれば、勤務先の良い点も悪い点も自分の意見として必ず持っていますから、そうした考えを引き出すことができれば会社研究に大いに役立ちます。

相手を楽しませる努力を忘れずに

このポイントは意外に意識できていないのではないでしょうか。OB訪問は自分が情報を入手する機会とだけ捉えると、思ったほどの結果を得られないことも少なくありません。気を利かせてくれるOBであれば、学生が知りたいと思うようなことをある程度準備して、自ら話してくれると思います。ただし、相手も人間ですから、気持ちよくしゃべってもらうことができれば、準備した以上のことを聞かせてくれると思います。

ですから、OB訪問では相手を楽しませるという点も意識しましょう。相手と自分の共通点、タッチポイントが何かを探りながら、話を進めるのがよいと思います。学部なのかサークルなのか、出身地なのか、いろいろな切り口があると思います。そうした共通点は話を進めるための円滑油です。

どうしても話のきっかけが見つからない場合には、天気の話でもよいのです。会話上手は相手を見ながら天気の話で入るのか、初めから込み入った話を切り出すのか決める人もいます。会話はキャッチボールなので、”遊びネタ”を繰り出しながら、どのような話の入り方がよいのかを見極めましょう。

また、相手によっては学生から若い世代の面白い話を引き出そうとする意欲的な人もいます。そうした場合、相手も自分の仕事に役立てようとビジネスや経済の視点から見る傾向があるので、日経新聞程度は目を通してネタを仕入れておくのは準備として必要かもしれません。

その際、背伸びして難しいことを言う必要は全くありません。何か一つ、相手と共通点になりそうな話題を見つけ、「学生の感想」を伝えれば、とても喜んでもらえるでしょう。

日経新聞などの購読料の負担が重いという学生の方は、ネット証券などを活用してお得に情報を収集しておきたいところです。お金をかけなくてもできることはたくさんありますね。

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まとめ

いかがでしたでしょうか。いずれも当たり前のことばかりですが、こうした点を改めて意識してOB訪問をすることで、より自分にとって必要な情報が入るようになるでしょう。また、もしかしたらネットワークを広げるチャンスかもしれません。

OBも、自分が気に入った学生は他の人にも紹介したくなるものです。人事部にOBの同期が1人はいるかもしれません。そうした点も考慮して就職活動を始めてみるのはいかがでしょうか。

 

LIMO編集部