どのように管理している?

次に管理の方法ですが、家庭ごとにさまざまなルールがあると思います。ここでは4つに分類して、それぞれのメリット、デメリットをみていきましょう。

①すべての収入を妻(夫)が管理して、お小遣い制にする
②それぞれの財布から一定額を出しあって生活費にする
③費目ごとに支払いを分担する
④夫(妻)が管理して、生活費として一定額を妻(夫)に渡す

①すべての収入を妻(夫)が管理して、お小遣い制にする

専業主婦(主夫)家庭はこのパターンが多いようです。メリットは、家計収支の全体像が把握できるので、任された側は効率よく家計運営ができます。デメリットは、お小遣い制にされた側が、家計について無頓着になることがあります。そうならないようにするためには、お金の話を面倒くさがらずに、互いに報告しあうことが大事です。

②それぞれの財布から一定額を出しあって生活費にする

共働き家庭では多いケースです。一定額を出し合って、共用の財布を作り、そこから生活費を支出します。メリットとしては、自分の収入は自分で管理できるため、経済的に自立した関係でいられます。これは裏を返すとデメリットとなります。相手の収入や資産状況がわからないので、「マイホーム購入時に当てにしていたらほとんど貯蓄がなかった」ということも起こり得ます。

③費目ごとに支払いを分担する

こちらも共働き家庭で見られる方法です。たとえば収入の多い夫が家賃や光熱費などの固定費を出し、妻は食費や日用品などの変動費を出すなど、ルールを決めて家計運営をします。こちらも②と同様、自分のお金は自分で管理できるため、経済的な自立が望めます。デメリットは月によって支出が変わってくるので、分担に不公平が生じたり、家計管理が複雑になってしまうことです。

④夫(妻)が管理して、生活費として一定額を妻(夫)に渡す

あまり多くはないようですが、専業主婦(主夫)家庭であるパターンです。収入を得ている側が、家計全体の管理を行い、日常のお金のやりくりは生活費を渡された側が行います。管理する側が家計管理が得意であり、正当に生活費を渡せるのであれば、この方法は有効です。デメリットは力関係が偏る場合があることです。