ただし、ワクチンの開発や、米バイデン政権の誕生による支援策への期待から、国内外の株式市場の下値は堅い印象を受けます。日本株も若干調整気味になったとしても、その後は再度上昇に転じると予想されます。めぼしい銘柄があれば押し目買いを狙っていきたいところです。
29年ぶりに26,000円の大台、27,000円台も視野に
先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。11月に入って5日移動平均線に沿うような形で、株価が急上昇しました。先週も5日線に下値をサポートされた大きな陽線で始まりました。しかし、その後は陰線が続き、5日線も割り込んでしまいました。
今週以降の展開はどうなるでしょうか。5日線は割り込んだものの、ただちに目線を下に持つ必要はないでしょう。まずは25日線あたりが下値メドになるでしょう。
ただし、現在の25日線は24,400円付近で、かなり距離があります。下がるとしても、心理的節目となる25,000円あたりでいったんは下げ止まるのではないでしょうか。その後は1,000円幅ぐらいでの保ち合いになる可能性もあります。
逆に、週足での中期的なトレンドや、月足での長期的なトレンドを見ると、いずれも上昇トレンドになっています。そういう点では、足元で若干調整があったとしても、目線を上に、「買い」の姿勢で臨みたいところです。
ではどこまで上昇するのか。上値メドについて、月足や年足などで長期的に見ると、バブル崩壊後の1991年3月の27,270円付近まで、目立った節がありません。ということは、これがバブル崩壊後の戻り高値というわけです。かなり楽しみな局面に入ってきました。
一段上のステージで安定して上昇していくためには、まずは11月17日の高値(26,057円)を突破できるかどうかがポイントになります。再度、ここを超え、心理的節目となる26,000円あたりでサポートされるのが確認できれば、積極的に付いていきたいところです。
下原 一晃