大幅上昇の反動や利益確定売りもあるが、上昇機運は高まる

2020年11月20日の東京株式市場で、日経平均株価の終値は、前日より前日比106円97銭安の25,527円37銭となりました。3日続落ですが、下げ幅は大きくありませんでした。前週末と比較しても上昇しています。

新型コロナウイルスのワクチン開発への期待から、国内外ともに株高傾向になっています。日経平均も週初から上昇。16日(月)に前週末比で521円高となると、17日(火)にはさらに上昇し、終値ベースで26,014円62銭と、1991年5月以来、29年ぶりに26,000円台を回復しました。

ただし、その後は高値圏での利益確定売りなども出て、週末には25,500円台となりました。

今週の動きはどうなるでしょうか。米製薬大手ファイザーが米食品医薬品局(FDA)にワクチンの緊急使用許可を申請し、12月中旬にも接種が始まると期待されています。その一方で、欧米では新型コロナウイルスの感染拡大に歯止めがかかりません。

米国でのコロナの1日あたりの新規感染者数は過去最高水準が続いています。州によっては夜間外出禁止令も出ています。この状態が続くと、経済活動再開もままなりません。これらの動きを受けて、20日の米株式市場で、ダウ工業株30種平均は前日比219ドル75セント安の29,263ドル48セントと大きく下落しました。

心配されるのは、日本国内でも感染者数が増えていることです。11月22日の国内の新規感染者数は2,168人と発表され、5日連続で2,000人を超えています。日本株は足元では高値圏にあることから、利益確定なども出やすく、週初から売られる展開になることも考えられます。