「”卒婚”計画中!」Cさんのケース
次はBさんと同じく、夫と2人の生活は不安…と感じていたというCさん。しかし、彼女はその不安を解消すべく、動き出そうとしていました。
「今すぐ、というわけではないのですが、夫を残して家を出る計画を進めてます」
と、高校3年生の末娘を持つCさんはにこやかに語ります。
「家出とかではないですよ(笑)。娘が進学する予定の大学は、教養課程と専門課程のキャンパスが別。教養課程の間は自宅から通えるのですが、専門課程に進級したら片道3時間はかかる距離。これは部屋を借りないと無理でしょう。
そのタイミングで、「娘のサポートをする」という名目で一緒に家を出てルームシェアしようかと思って…。娘も賛成してくれてます」
Cさん夫婦の子どもは3人。上の2人はもう就職しており、末娘と卒業後の進路について話しているときに「あなたがいなくなったら、お父さんと2人になるのよね…」とため息をついたところ、娘さんのほうから「じゃあ、家を出てお母さんと私で一緒に住もうよ。」と提案があったのだとか。
「ああ、そう、これだと思って。夫も娘の1人暮らしは心配してましたし、私も一緒なら安心ですよね。まだ夫には相談していませんが、娘と一緒に、時間をかけて説得していこうと思います。まあ、娘の卒業と同時に、私も『卒婚』をする、という感じでしょうか?」
さいごに
いちばん理想的なのは、Aさんのような仲良し夫婦なのかもしれません。とはいえ、長い長い年月をかけて積み上げてきた夫婦の歴史によっては、BさんやCさんのように、夫との2人の生活はちょっと厳しい…と感じる人がいるのもまた事実。
いつか必ずやってくる我が子の巣立ち。あなたとパートナーの「未来予想図」、描くことができますか?
【参考】
【空の巣症候群】デジタル大辞泉 小学館
「空の巣症候群とは」大阪市立大学大学院医学研究科講師・岩崎進一
犬養 のぞみ