70代がゆとりある老後を送るためには
金融審議会の「高齢社会における資産形成・管理」によると、高齢夫婦無職世帯(夫65歳以上、妻60歳以上の夫婦のみの無職世帯)の実収入は、月額約21万円。趣味やレジャーなどを楽しむゆとりある老後生活のためには、毎月約15.1万円(36.1万円-21万円=15.1万円)足りない計算になります。
現在70歳の人が95歳まで25年間、ゆとりある老後生活を送ると仮定すると、
15.1万円×12カ月×25年=4,530万円
70歳以上の金融資産保有額の平均1,978万円では、不足することがわかります。
もちろん、すべての人がゆとりある生活を毎月続けるわけではありませんが、貯蓄額を増やしておいた方がいいといえるでしょう。
ゆとりのある老後のためには資産運用が必要
ゆとりある老後生活を送るためには、70代でも資産運用を続けることが大切です。預貯金にお金を預けておくだけでは、低金利が続いているためほとんど増えないからです。
人生100年時代と考えると、70代でも10~20年といった長期での資産運用をしていくと良いでしょう。
ただし、若い世代のように株式などのリスク資産の比率を高めてはいけません。ある程度の資産を蓄えた高齢世帯では、資産を守りながら運用する姿勢が大切になっていきますので、株式などのリスク資産と、預貯金や国債などの安全資産の比率は、以下の式を参考にしてみてください。
- リスク資産の比率=100-年齢
たとえば、75歳ならリスク資産の比率は25%(100ー75歳)になります。