広島東洋カープ、2016年セリーグ制覇!

2016年9月10日、広島東洋カープが25年ぶりにセリーグのチャンピオンになりました。都内のあちらこちらで、カープのユニフォームを着たファンが喜びを爆発させるのを目の当たりにし、どれだか待ち望まれた優勝であったかを再認識しました。

試合は黒田投手の先発ではじまり、初回に巨人の坂本選手に2ランを打たれましたが、要所で力のあるボールを投げ込み試合をまとめました。一方攻撃面では相手のエラーをしっかり得点に結びつけると同時に、鈴木選手の2本のホームラン、松山選手のホームランという一発攻勢で主導権を握り、終盤は継投の勝利の方程式が機能しました。

ベテランと若手の連携、厳しい練習に裏付けられたシーズン終盤での体力の強さ、そしてなんといっても優勝に向けた集中力が際立った印象です。

実に25年ぶり。1991年はこんな年だった

前回の優勝は1991年(平成3年)にまで遡ります(山本浩二監督)。

1991年といってまず思い出されるのが1990年のイラクのクウェート侵攻によって引き起こされた湾岸戦争です。国内ではバブル経済の余韻が残っていましたが1990年から1991年までの間、大蔵省の行政指導で土地関連融資の抑制(いわゆる総量規制)が行われました。これは結果として日本のバブル崩壊を深め、失われた20年を引き起こしたとも言われています。

この時の政権は海部内閣から宮澤内閣へバトンタッチされました。しかしその後自民党は細川政権に政権を奪われていきます。

バブルの余韻が感じられるのは、1991年にジュリアナ東京がオープンしたことでもおわかりでしょうか。宮沢りえ写真集Santa Feが話題になりました。また、千代の富士関が引退し若貴時代に移りました。TVドラマでは東京ラブストーリーや101回目のプロポーズが大ヒットしました。そしてSMAPがCDデビューしたのもこの年です。

ドル円相場は?日経平均は?

1991年のドル円レートの平均はおよそ135円でした。日経平均は約23,000円で年を終えています。やはり隔世の感がありますね。

ちなみに現在の時価総額上位銘柄の1991年末から直近までの株価の騰落率を見ると、トヨタ自動車(7203)は4.1倍、日本電信電話(9432)1.3倍、本田技研工業(7267)4.2倍、日産自動車(7201)1.7倍、キーエンス(6861)12.9倍、ソニー(6758)1.7倍、キヤノン(7751)3.2倍、任天堂(7974)2.4倍、武田薬品工業(4502)が3.6倍です。

キーエンスの躍進が素晴らしいですが、日本の大手自動車メーカーがしっかりと株価を高めてきたことがよくわかります。

ちなみに現在の時価総額上位にはNTTドコモ(9437)がありますが上場は1998年です。また銀行グループは1990年代なかばの金融危機を経て再編が進んでおり、直接当時と株価を比較することができませんでした。25年の間に産業構造が大きく変わったことがわかります。

日本一を目指すカープ。一緒に頑張ってほしいのはこの株価!?

さて、1991年のセリーグ覇者のカープは日本シリーズで黄金期の西武に退けられました。今年はその借りを返す時です。このままの勢いでぜひ日本一を勝ち取ってほしいと思いますので、選手の方々のご健闘をお祈りいたします。

ところで、広島ご当地企業で株価に頑張ってもらいたい企業がひとつあります。それはマツダ(7261)です。マツダ株は1991年末から現在までに▲36%下落しています。円高に苦しめられることの多いマツダ株ですが、独自の低燃費技術とスタイリッシュなデザインで根強いファンを内外に持つ企業です。ぜひ株価も再び上昇基調に戻ってほしいと思います。

LIMO編集部