投資信託の分配金には2種類ある

投資信託の分配金には、普通分配金と特別分配金の2種類あります。

普通分配金とは、分配金が支払われた時、分配落ち後の基準価額が個別元本(ファンド取得時の平均投資額)を上回るか同じ場合で、全額が住民税と所得税の対象です。

一方の特別分配金とは、分配金が支払われた際、分配落ち後の基準価額が個別元本を下回る部分に相当する額で、非課税になります。

特別分配金は非課税なので、一見、普通分配金よりも有利に見えますが、特別分配金は元本の取り崩しにすぎません。

分配金は投資信託を運用している資産からだすので、それだけ基準価額が下落します。

つまり、自分が買った基準価格を下回っている場合は、その部分だけ元本を取り崩したことになってしまうのです。

分配金よりも複利を重視する

中長期での運用を考えた場合、複利効果が大きくなるので分配金を受け取らないほうが有利になります。

複利効果とは、運用で得た利益を再び投資することで、利息が利息を生んでふくらんでいく効果のことです。

もちろん基準価額が大きく下落する場合もあるので、その時は分配金を受け取っておいたほうがいいということになりますが、それは結果論にすぎません。

投資信託は解約もできるので、ある程度の基準価格が上昇したら、一部を売却して利益を確定することもできます。

高い分配金や頻度の高い分配金は元本の取り崩しの原因になるので、なるべく分配金をださないファンドで中長期の運用を心がけるようにしましょう。