今週15日には欧州連合(EU)首脳会議が開かれます。英国とEUの自由貿易協定(FTA)交渉の期限を迎えますが、交渉は難航。FTAで合意しなければ2021年1月から関税が復活するため、日系自動車メーカーの業績への影響も大きくなります。欧州は新型コロナでも再拡大が続いているため、注意が必要です。

直近の戻り高値を更新、上値を切り上げる

先週の日経平均の値動きをテクニカル面から振り返ってみましょう。週初5日はいきなり窓をあけて上昇して寄り付き、前週末の下げ分を一気に回復、25日移動平均線も上回りました。

その後は5日線に下値をサポートされるように上昇。8日には一時23,701円と、直近の戻り高値である9月29日の23,622円を更新しました。翌9日にもさらに、一時23,725円まで上昇しています。

今週以降の展開はどうなるでしょうか。前週、終値ベースで25日線を割り込んだことでややヒヤリとしましたが、先週これをすぐに回復したのはいい兆しです。

6月中旬以降、じりじりと上値、下値ともに切り上がってきていますが、なかなか力強く一段上のステージに上がっていきません。しかし、上値メドとしての24,000円、さらに1月17日の高値(24,115円)も接近してきました。このあたりを超えることができれば、流れが変わってくるのではないでしょうか。

今週まずは24,000円台へのトライに注目したいところです。逆に下値メドとしては、23,000円や10月2日の安値(22,951円)あたりになりますが、おそらくその前に25日線あたりで押し目買いが入るのではないでしょうか。若干調整が入ったとしても、押し目買いのチャンスと考えられます。目線を上に持って、上昇の気配があれば積極的に付いていきたいところです。

下原 一晃