「収入右肩下がり」の時代がやってきた!? ANAが人件費大幅削減へ

このような基本給カットは、当然ながらどの企業の経営者もやりたがりません。しかしながら、どこか1社、しかも業界に大きな影響力のある企業が実施すると、それがある種のスタンダードになる場合が多く見られます。リーマンショック時がまさしくそうでした。

今回のようにANAのような大企業が踏み切れば、グループ内企業は言うに及ばず、他の運輸企業(空運、陸運、鉄道など)も追随するような形で実施する懸念があると考えられます。

基本給カットは負債を抱える中高年層に深刻な影響

ボーナス「ゼロ」、あるいは、それに近い状況が当面続くという前提に立つと、基本給カットは若年層の従業員にとっても大きな痛手ですが、住宅ローンや子供の教育費など多額の負債を抱える中高年層には深刻な影響が出るでしょう。

住宅ローンは借り換えによる返済負担の軽減が可能ですが、当然ながら負債額(ローン残高)が減るわけではなく、一時しのぎに過ぎません。

また、子供の教育費を減らそうとなると、子供の進路自体の変更を余儀なくされる可能性があります。実際、リーマンショック時には、私立中学・高校を退学して公立校へ“転入”するケースもあったようです。さらに、これから受験を控えている子供の進路にも、大きな影響が出てくると思われます。

ANAの「無給で休職」とはどのようなパターンなのか?

また、今回の報道で従来なかったパターンとしては、無給で休職できる制度を新設することが挙げられます。現在でも、「無給で休職」というのは怪我や病気の場合に適用されており、通常賃金の約3分の2が「傷病手当金」として支給されます(注:例外あり)。

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執筆者

国立大学卒業後、国内・外資系の金融機関にて23年勤務後に独立。証券アナリストなどの職務を経験し、ファイナンシャルプランナー関連等の金融系資格を多数保有。専門は株式投資、貴金属投資、年金、相続、不動産。