日本各地の観光地が賑わっている様子を見ると、不景気もここまでかと、景気浮揚に期待が高まります。
その一方で、失業者数や倒産のニュースを目にすると、いつこの状況が打開されるのか、不安になってくることも。
もし仕事を失ってしまったら、生活の支えになるのは大切な貯金です。いくらあれば安心できるか、考え方によって異なりますが、他人はいくら持っているのか参考にしたいものです。
そこで本日は年収800万円の人が保有している貯金額について調べてみました。さっそく見ていきましょう。
年収800万円は何人いるか
令和二年9月に国税庁が発表した「民間給与実態統計調査」によると、1年を通じて勤務した給与所得者は5,255万人にのぼります。
では、年収800万円の人はいったい何人いるのでしょうか。下記をご覧ください。
令和元年度分
- 500万円超600万円以下・・・5,328千人(10.1%)
- 600万円超700万円以下・・・3,397千人(6.5%)
- 700万円超800万円以下・・・2,315千人(4.4%)
- 800万円超900万円以下・・・1,542千人(2.9%)
- 900万円超1,000万円以下・・・1,012千人(1.9%)
- 1,000万円超2,000万円以下・・・2,286千人(4.3%)
- 2,000万円超・・・275千人(0.5%)
年収800万円超900万円以下の人は100に3人程度の割合でいることがわかります。年収が高くなるにつれて、割合は徐々に減っていきます。日本人の平均年収は44万円程度ですから、年収800万円の人は上位10%に入る高所得者と言えます。
年収800万円世帯の貯蓄はいくらか
それでは、年収800万円世帯の貯蓄状況をみていきましょう。
総務省統計局が発表した「家計調査/貯蓄・負債編2人以上の世帯詳細結果表」から、勤労者世帯の年収800~900万円未満世帯の貯蓄額と内訳は下記のとおりです。
800~900万円未満
貯蓄・・・1,537万円
〈内訳〉
- 通貨性預金(普通銀行等、郵便貯金銀行)・・・445万円
- 定期性預貯金(普通銀行等、郵便貯金銀行)・・・472万円
- 生命保険など・・・342万円
- 有価証券・・・203万円
- 金融機関外・・・75万円
年収800万円世帯の資産構成は大部分が預貯金、ついで生命保険、有価証券の順で保有しているのがわかります。
また、株や投資信託などの有価証券などは、預貯金の1割強を占めており、多少のリスクをとって運用を行っている状況がわかります。将来の貯金や年金のために、iDeCoやNISAを活用しているのかもしれません。
年収800万円世帯の負債はいくらか
十分な預貯金がある一方で、勤労者世帯は住宅ローンの返済に追われる時期でもあります。
勤労者世帯の年収800~900万円未満の世帯は持ち家率が87.2%です。全世帯の平均持ち家比率が79.5%ですが、全ての層の中で800~900万円未満の世帯が、最も高い持ち家比率となっています。
ちなみに、持ち家比率は、年収650~700万円未満世帯でも81.5%と8割を超え、日本人の持ち家志向の高さがうかがえます。
それでは住宅・土地を含めた負債の状況を見ていきましょう。
800~900万円未満
負債・・・1,057万円
〈内訳〉
住宅・土地のための負債・・・992万円
住宅・土地以外の負債・・・44万円
月賦・年賦・・・21万円
前項で述べた貯蓄と負債を比較しますと、貯蓄のほうが負債より多く、480万円の黒字です。
預貯金にも余裕があり、無理のない返済を行っているため、収入の中から貯蓄に回せているのかもしれません。
高所得世帯の特徴とは
負債と赤字の関係を見てみましたが、住宅ローンの返済中はローンを一気に返済する必要はないため、急に収支のバランスが崩れることはありません。
上述したように、高所得世帯になるにつれ、貯蓄に回す金額が安定しているため、貯蓄と負債のバランスはだんだん良くなってくるのです。
おもしろいのは、各層における女性の有業率です。下記をご覧ください。
世帯主の配偶者のうち女の有業率
- 500~550万円未満・・・46.8%
- 800~900万円未満・・・62.1%
- 1,000~1,250万円未満・・・66.4%
- 1,250~1500万円未満・・・73.4%
年収1,000万円以上の年収がある世帯では、女性の配偶者の有業率が大きいことがわかります。年収1250~1,500万円未満世帯であれば、実に7割が有業です。
世帯の年収が高い一因は、夫婦共働きであるということがわかります。
まとめにかえて
日本人の平均年収は441万円ですから、800万円世帯は平均よりも世帯収入が多い部類に入ります。
貯蓄は約1,500万円あり、毎月の給与から確実に貯金をしていることがわかります。
注意が必要なのは、住宅ローン返済中の世帯です。世帯年収が高いだけに、支出も増える傾向があります。
住宅ローンは毎月必ず返済すべきお金ですから、仕事が無くなっても、病気で働けなくなっても、場合によっては返済し続けないといけません。
返済のために生活を切り詰めようとしても、身についた生活習慣は簡単には変えられません。生活水準を下げることはとても大変です。日頃から、無駄な支出はしないなど、節約を意識するだけでもだいぶ違います。
何が起こるかわからない時代ですから、健康で余裕があるうちに、死亡の場合だけでなく、上記のようなケースも考えておいた方がいいかもしれません。
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