家事や育児に追われている妻に「ゴロゴロしてないで、あなたもちょっとは手伝ってよ」と言われた経験がある男性も多いのではないでしょうか。心の中では「仕事で疲れているのに…」とつぶやきつつ、重い腰を上げている人もいることでしょう。

2020年7月に内閣府男女共同参画局が公表した「男女共同参画白書」にも、その状況が見てとれます。

「1.家族類型ごとに見た家事・育児・介護時間と仕事等時間」における「1日当たりの家事等時間と仕事等時間(有業者:仕事のある日)」の項目から、男性、女性それぞれの1日の状況をみてみましょう。

みんなの「家事」と「仕事」の時間はどれくらい?

【1日当たりの家事等時間と仕事等時間(有業者:仕事のある日)】

単独世帯

〈男性〉
仕事等時間(学業、通勤時間含む)…8.54時間
家事時間…1.00時間

〈女性〉
仕事等時間(学業、通勤時間含む)…8.29時間
家事時間…1.10時間

夫婦のみ世帯

〈男性〉
仕事等時間(学業、通勤時間含む)…8.59時間
家事時間…0.45時間

〈女性〉
仕事等時間(学業、通勤時間含む)…7.39時間
家事時間…1.59時間

夫婦+⼦供(就学前)世帯 ※⼦は末⼦の年

〈男性〉
仕事等時間(学業、通勤時間含む)…10.02時間
家事時間…0.47時間
育児時間…1.10時間

〈女性〉
仕事等時間(学業、通勤時間含む)…7.40時間
家事時間…2.11時間
育児時間…2.27時間

こうみると、男性は結婚を機に「仕事等時間」が増えている様子がうかがえます。とくに子どもがいる家庭の仕事等時間は最も長く、そのうえ育児にも時間が割かれています。

一方女性は、結婚や出産を機に家事・育児の負担が大きくなる傾向がみられました。「夫に家事や育児を手伝ってほしい」と考える妻と、それに対して負担を感じる夫…という夫婦関係になるのは、無理のないことなのかもしれませんね。