SCREENが23年度までの新中計発表

SPE売上高は最大3000億円目標、洗浄シェア10ポイント以上上昇へ

改造やリファブなどポストセールス部門も強化

 半導体洗浄装置大手のSCREENホールディングスは、2020~23年度(24年3月期)の4カ年の新中期経営計画を策定した。主力の半導体製造装置(SPE)事業は最終年度に売上高2800億~3000億円、営業利益率18~20%の達成を目標に掲げる。洗浄装置のシェア向上やポストセールス比率の拡大などを目指す。

資本効率重視への経営へ

 新中計では、資本効率を重視した経営へのシフトを図り、キャッシュフロー(CF)の改善を進める。その一環として、ROIC(投下資本利益率)を経営指標として導入し、収益性と効率性を伴う成長路線を目指していく。

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 同社は変動費率の悪化や固定費の上昇、非効率な資産の増加が市況悪化時に度々業績を圧迫しており、利益率は上位の半導体製造装置メーカーに比べて見劣りしていた。新中計ではこうした課題を解決し、強固な事業基盤を再構築していくことに軸足を置く。

 主力のSPE事業はWFE市場全体が年率7%で成長していくことを前提に、23年度に売上高2800億~3000億円、営業利益率18~20%を目標に掲げる。洗浄装置もWFE市場全体と同水準の伸びを見込んでおり、洗浄シェアの拡大を通じて、市場全体の成長率をアウトパフォームしていきたい考え。

BEOL、MOLでシェア拡大

 具体的には高シェアを誇るFEOL(Front End of Line=トランジスタ工程)をベースに、今後はBEOL(Back End of Line=配線工程)、MOL(Middle of Line=中間工程)でのPOR(Process of Record=顧客側ラインでの承認)獲得を目指す。同分野でのシェア拡大に向けては、微細パターンへのダメージを抑制できる昇華乾燥や、微細パーティクルを除去するナノリフト技術の提案を強化していく。

 また、改造やリファブ、メンテナンスといったポストセールス部門も強化していく。現状20%程度の売上比率を中計最終年度に25%以上に引き上げるべく、現地法人のポストセールス部隊の連携強化のほか、専門チームの立ち上げ、リファービッシュビジネスの強化を進める。

 SPE事業では洗浄装置がメーンだが、コーター&デベロッパー(塗布現像装置)も展開する。同装置の事業戦略について「現況で多くのリソースを投下している。今後は戦略分野を設定し、的を絞った戦略を推進していく」(廣江敏朗CEO)として、一部戦略を見直しながら今後も事業を継続していくことを強調した。

 生産体制については、19年に竣工した彦根事業所の最新鋭工場「S3-3(エス・キューブ・スリー)」が現状、設備導入率が6割程度であり、中計期間内の事業拡大については同拠点で十分に対応可能であるとした。

電子デバイス産業新聞 副編集長 稲葉 雅巳

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稲葉 雅巳(電子デバイス産業新聞)

2005年(株)産業タイムズ社入社、以後、電子デバイス産業新聞(旧:半導体産業新聞)編集部記者として、半導体を中心にエレクトロニクス業界の取材活動を続ける。2015年から副編集長。