もし、毎月もらえる年金の受給額が42%増えたらいかがでしょうか?旅行に行ったり、お孫さんと遊んだりと老後生活がより豊かになる人も多いと思います。

「本当に年金の受給額を増やせるの?」と疑問を持たれる方もたくさんいると思いますが、その正体は「年金の繰下げ受給」になります。

年金は本来65歳からもらうことができますが、それを70歳からに遅らせることで受給額を42%増やすことができます。

「受給額が増えるのはうれしいけど、70歳からもらうってことは早く亡くなったら損しそう」

「70歳までの5年間はどうやって暮らせばいいの?」

この記事では、そのような疑問に対して、年金の繰下げ受給の概要とメリット・デメリットを解説しながら回答します。

制度の概要

老齢年金には、加入が義務付けられている老齢基礎年金と、会社員がもらうことのできる老齢厚生年金の2種類が存在します。繰下げ受給は上記2つの年金に適用することが可能です。

受給を1カ月遅らせると、1カ月あたり0.7%が増額され、1年間遅らせると増加率は8.4%になります。最長で70歳まで受給を遅らせることができるので、増加率の上限は42%となります。

(なお、2022年4月からは繰下げ受給の年齢が75歳まで拡大される予定です。)