二極化する「みんなの貯蓄額」

次に、総務省統計局が2020年5月に公表した「家計調査報告貯蓄・負債編)-2019年(令和元年)平均結果-(二人以上の世帯)」をみていきます。

この調査の「I.貯蓄の状況」をみると、二人以上の世帯における「2019年平均の1世帯当たり貯蓄現在高(平均値)」は1755万円という結果に。貯蓄現在高が0の世帯を除いた世帯を順番に並べて中央に位置している「貯蓄保有世帯の中央値」は、1033万円となっています。

そして貯蓄額の分布では、二人以上の世帯の10.7%が「100万円未満」に。その一方、11.4%の世帯が「4000万円以上」となりました。さらに、先ほどの貯蓄現在高の平均値「1755万円」を下回る世帯が67.9%となっています。約3分の2は平均値に届いていないことを踏まえると、貯蓄額は二極化しているうえ、低い階級に偏っているのが現状のようです。