この記事の読みどころ

  •  8月25日(木)8:50に7月企業向けサービス価格指数が発表されます。
  •  6月の企業向けサービス価格指数は36ヶ月連続のプラス圏となりました。
  •  7月の企業向けサービス価格指数の市場予想は+0.1%(前年同月比)とプラス圏が続くとの見方になっています。

業種間の天気予報である企業向けサービス価格指数

今週は、8月25日(木)8:50に、7月の企業向けサービス価格指数が発表されます。

これは、情報通信、広告、不動産等の企業のサービス価格の値動きを指数化したものであり、現在、どの業種が好調なのに関する判断材料となります。

36か月連続のプラス圏となった6月の企業向けサービス価格指数

前回、6月の企業向けサービス価格指数は+0.2%(前年同月比)で、36か月連続のプラス圏で推移しました。

好調な業種を見ると、インターネット広告+13.1%(前年同月比)、宿泊サービス+7.2%(同)、土木建築サービス+2.5%(同)、労働者派遣サービス+0.6%(同)となっています。

好調なインターネット広告に加え、訪日外国人数の増加を背景に、値上げをした宿泊施設が多かったと推察される宿泊サービスが指数を押し上げました。

一方、不調な業種を見ると、外航貨物輸送-28.7%(同)が突出して悪化しており、原油安の影響が継続していることが伺えます。

企業向けサービス価格指数(総平均)

SPEEDAをもとに筆者作成

7月の企業向けサービス価格指数の市場予想は+0.1%(前年同月比)

今回、7月のサービス価格指数の市場予想は+0.1%(前年同月比)と、引き続きプラス圏で推移すると市場関係者は予想しています。

「現在、好調な土木建築サービスは、政府の経済対策が発表されたら、熟練工を中心に一段と人件費が上昇するかもしれない」といった仮説を立てて、今後の投資判断に役立てていきましょう。

【参考情報】企業向けサービス価格指数の基礎知識

そもそも企業向けサービス価格指数とは

企業向けサービス価格指数については、筆者が以前執筆した記事をご参照ください。

※元データの確認は、日銀のウェブサイトをご参照ください。

 

岡野 辰太郎