高齢の単身無職世帯の家計収支は?

ここでは60歳以上の単身無職世帯の1カ月の家計収支の平均値をみていきます。

高齢単身無職世帯の収入(2019年)

社会保障給付(公的年金など):11万5,558円
その他:9,152円
合計:12万4,710円

高齢単身無職世帯の支出(2019年)

消費支出:13万9,739円

  •  食費:3万5,883円
  •  住居:1万2,916円
  •  光熱・水道:1万3,055円
  •  家具・家事用品:5,681円
  •  被服及び履物:3,659円
  •  保健医療:8,445円
  •  交通・通信:1万3,117円
  •  教育:47円
  •  教養娯楽:1万6,547円
  •  その他の消費支出(交際費や諸雑費など):3万389円

非消費支出(税金や社会保険料など自由にならない支出):1万2,061円
合計:15万1,800円

高齢の単身世帯の収支も赤字となっており、その額は2万7,090円となっています。1年で32万5,000円ほどとなっており、10年で325万円、20年で650万円、30年で975万円ほどとなります。

高齢無職世帯の貯蓄額は?

「家計調査報告(貯蓄・負債編)2019年(令和元年)」によると、二人以上世帯のうち世帯主が60歳以上の無職の世帯の貯蓄現在高は、平均2,244万円となっています。

一方単身世帯については、調査が変わってしまいますが金融広報中央委員会(知るぽると)の「家計の金融行動に関する世論調査〔単身世帯調査〕」によると、60歳代の金融資産保有額(金融資産保有世帯)の平均額は1,930万円となっています。

(「金融資産」・・・『定期性預金・普通預金等の区分にかかわらず、運用の為または将来に備えて蓄えている部分とする。ただし、商・工業や農・林・漁業等の事業のために保有している金融資産や、土地・住宅・貴金属等の実物資産、現金、預貯金で日常的な出し入れ・引落しに備えている部分は除く』)

これをもとにすると、夫婦・単身世帯とも老後30年の不足額を貯蓄で補えそうです。

ただ、年金受給額は現役時代に収めた額やその時の経済状況によって変わってきますし、貯蓄額についても世帯差が大きいといえるでしょう。それでは老後生活には、どのように備えれば良いのでしょうか。