GA technologies、3Qは増収増益 創業時から継続してきた投資でコロナ禍においても大幅成長

2020年9月14日に行われた、株式会社GA technologies 2020年10月期第3四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。

スピーカー:株式会社GA technologies 代表取締役社長 CEO 樋口龍 氏\n株式会社GA technologies 執行役員 CPO 野口真平 氏

PHILOSOPHY/VISION

樋口龍氏(以下、樋口):みなさまこんにちは。株式会社GA technologies 2020年10月期第3四半期の決算を発表させていただきます。代表取締役社長CEOの樋口と申します。よろしくお願いいたします。

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まず最初に、我々の理念についてお話ししたいと思います。弊社は、「テクノロジー×イノベーションで、 人々に感動を。」与えるということで、2013年に創業しました。また、2013年から変わらず「世界のトップ企業を創る。」ということで、GA technologiesは世界的な会社を創るために存在しています。

デジタルトランスフォーメーション(DX)銘柄2020に選出

まず最初にお伝えしたいことは、経産省から発表された「DX銘柄」に、マザーズでは弊社1社のみが選ばれたということです。コロナ禍ですが、我々としては非常にチャンスだと思っています。ベンチャー企業は、このようなパラダイムシフトが起こるタイミングでより成長していきます。

現在、従業員は521名おり、その中の約130名が技術者です。我々の最大の強みは、不動産の取引を行う不動産のプロフェッショナルや建設のプロフェッショナルのメンバーが自社にいながら、そこで技術者を内包しているということです。

エンジニアや技術者を外注したほうがコストが安く済むのではないか、と創業期からよく言われました。しかし、テックカンパニーを目指し、テクノロジーでイノベーションを起こしていくのであれば、内製化を行わないと真のイノベーション、真のデジタル化は実現できないと思っていたため、創業から積極的に技術者、テクノロジーに投資してきました。それが結果としてDXとなっています。

このコロナ禍においてもさらなる成長ができているのは、「テックカンパニーを作る」「技術に投資をする」と、2013年の創業時から取り組んできた結果であると思っています。

GA TECHNOLOGIES GROUPの事業構成

我々の事業の構造について整理したいと思います。創業時から「不動産のAmazonを目指している」とお伝えしていたと思います。Amazonでは、不動産以外は何でも買える世界を実現しています。そして、ECサイトだけではなく、自社でリアルの物流施設を持つことにより顧客満足度を追求しています。

ECサイトの運営だけであれば、お客さまのベストプラクティスを追求できません。なぜなら、サイトと物流が分かれていると顧客に1日で荷物を配送することができないからです。しかし、AmazonはECを持ちながらもリアルの物流施設を持っています。そして、商材は何でも扱っています。

不動産業の場合は、スライドにあるように、家を借りるなら借りる会社にお願いしますし、家を買う、売却する、リノベーションするならその会社にお願いします。また、不動産は住むだけでなく投資としても活用できますが、投資する場合はまた違う会社に行きます。そして、買ったあとの物件を管理する会社もそれぞれが分業制です。これが不動産業界の問題です。

我々はそれらを自社ですべて行うことにより、顧客のユーザーエクスペリエンスの向上を図っています。「RENOSY」では、家を借りることも買うことも、売却もできますし、リノベーションもできます。また、投資物件も買えますし、買ったあとの管理もできます。加えて、2,000万円、5,000万円、1億円ではなく、10万円から小口不動産の購入、クラウドファンディングもできます。我々がすべて行うことが目指すべき姿であり、最大の強みです。このような会社は今までなかったと思います。

また、先程もご説明しましたが、我々はポータルサイトの運営だけではなく、自社で宅建免許や建設免許を持ち、リアルな面を保有していることも我々の最大の強みです。

スライドの下側にBtoBと書いてありますが、不動産会社は12万社もあります。その12万社は、賃貸仲介会社、賃貸管理会社、売買仲介会社、投資販売会社に分かれます。我々は、自社でそこのすべてのtoCのサービスを行っていますので、「かゆいところに手が届く」プロダクトを作ることができています。

また、我々の業務効率化だけではなく、12万社すべての不動産会社にDXの観点から貢献することによって、日本の不動産全体にイノベーションを起こして変えていくということを創業時から行ってきましたが、それがまさに実現できてきているのではないかと思っています。

経営の重点項目

我々は、RENOSY iBuyer事業、ITANDI事業、RENOSY Living事業の3つの事業を行っています。それぞれ収益フェーズ、投資フェーズと分かれていますが、この3つの事業はともにコロナ禍においても順調に成長しています。

GAテクノロジーズの戦略

より具体的な戦略についてですが、まずスライドの左側をご覧ください。RENOSY事業の強化です。先程もご説明しましたが、自社で不動産検索サイトを保有しながら、自社で宅建免許、建設免許を持ち、リアルのオペレーションまで行っています。つまり、ワンストップサービスです。

次にスライドの中央の自社サービス外販をご覧ください。自社のワンストップサービスで不動産の取引を効率化したものを、12万社の不動産会社にBtoBとして外販し、SaaSとして収益を上げていきます。

そして、スライド右側の隣接領域への事業拡大です。不動産は、建設、金融、保険と非常に親和性が高く、この3つの関連領域にも事業を拡大していきます。これらの戦略のもとで我々は事業を行ってきましたが、2013年から変わっていません。

GAテクノロジーズの戦略(RENOSY事業強化①)

RENOSY事業の強化について詳しくご説明します。先程お伝えしましたが、まず、ワンストップですべてのオペレーションを獲得できることが我々の最大の強みです。

技術者に積極的に投資を行ってきたため、130名近くの技術者がおり、不動産・建設のプロフェッショナルも30数パーセントいます。そのため、社内に技術者と不動産・建設のプロフェッショナルが混合している珍しい会社です。

従来の会社は、技術者か不動産・建設のプロフェッショナルかのどちらかです。我々は両方に取り組んでおり、それが最大の強みとなっていますが、これがコロナ禍でも非常に成長し、市場にマッチしている理由でもあります。

GAテクノロジーズの戦略(RENOSY事業強化②)

次に、OMOの体制の確立を横展開していきます。創業からiBuyer事業がしっかりとプロダクトマーケットフィットし、売上、利益が上がっています。

まず、スライド左側のリアル体制の構築です。我々はピュアIT系のITサービスのみで完結するビジネスではありません。セールス、サプライヤー・仕入れというリアル体制を構築します。

そして、スライド中央のサービスカバレッジ拡大です。ワンストップで事業を行っているため、それに関連するサービスの構築を行います。

次に、スライドの右側のDXによる事業スケールです。リアルのオペレーションにテクノロジーを介在させることによって、効率的なビジネスが構築できます。そのため、ネットとリアルをiBuyer事業で効率化してきました。

そこに、Living事業によって再現性を持って挑戦しています。iBuyer事業で培ったネットとリアルのノウハウをLiving事業に展開し、確実に成長を遂げていますし、さらなる成長も見込めると思っています。

GAテクノロジーズの戦略(自社サービス外販)

そして、iBuyer事業とLiving事業でエージェントを抱え、ワンストップで行った事業のノウハウを不動産業界全体に提供していきます。つまり、12万社に我々が培ったノウハウのBtoBサービスを提供します。

ここは、我々が実業を行っていますので、間違いなく使えるサービスであり、プロダクトマーケットフィットができています。そこをしっかり横展開していくだけですので、ここもBtoBとして確実に成長できると思っています。

新型コロナウイルスによる影響と足元動向

新型コロナウイルスに関する影響についてです。iBuyer事業、Living事業、ITANDI事業とそれぞれ記載していますが、iBuyer事業は第3四半期に金融機関の稼働減がありました。また、Living事業は売買仲介事業のため、管理会社の停滞により内見機会が減少しました。ITANDI事業は仲介業界全体の冷え込みがありました。

第4四半期は、金融機関の稼働の回復や管理会社の営業再開、そして業界全体のDX化が見込まれるため、我々はすべてポジティブに捉えています。

FY2020.10 3Q 業績ハイライト(連結)

第3四半期には稼働がマイナスになるさまざまな要因があったものの、売上高は前年同期比プラス67パーセントであり、売上総利益もプラス38パーセントとなりました。営業利益においては、プラス119パーセントという結果を残すことができました。

すべては今に始まったことではなく、2013年からDX、技術に投資してきたからこそ、コロナ禍における問題もクリアできたと思っています。これは、1日で成し得たたものではありません。コロナ禍において問題がたくさんあったにもかかわらず、2013年から積極的に7年間投資してきた結果、大幅な成長を遂げることができたと思っています。

FY2020.10 3Q 業績サマリー

それぞれのサマリーについてです。RENOSY iBuyer事業については、不動産は基本的にはファイナンスを組んで買っていただきますが、緊急事態宣言の中、金融機関の縮小により営業活動は一時的に減速しました。しかし、重要な指標のRENOSYの会員数、セールス人数、ARPAは好調に推移しています。

Living事業は、M&Aのシナジーやマーケティングの強化により、反響数が大幅に伸び、セールスの人員も強化しています。そして、iBuyer事業で培ったネットとリアルのOMOをLiving事業に展開している状況です。

ITANDI事業は、管理会社向け、仲介会社向けのSaaS事業は順調に伸びています。管理会社向けのSaaSの利用拠点の増加に伴い、「OHEYAGO」やBtoCのサイトの物件掲載数も拡大しています。付帯サービスのKPIである電子申込も、4月を底として5月以降は回復傾向にあるため、それぞれの事業が順調に推移しています。

FY2020.10 3Q 累計業績推移

累計の業績推移についてです。売上高進捗率は65パーセント、営業利益進捗率は38パーセントです。これは毎年非常に心配される部分なのですが、我々は第4四半期にしっかりと売上高、営業利益ともに獲得していくと毎年お伝えしています。これは、創業から変わっていません。

第3四半期まで投資を行い、第4四半期で売上高、営業利益ともにしっかりと計上させていくのは創業から変わっていません。このコロナ禍においてもこの数字を出していますので、我々としては、引き続き全社一丸となって目標達成に向けてやっていく所存です。

FY2020.10 3Q 四半期推移

四半期推移も、先程ご説明したとおりYoYで大幅に上昇しています。再三お伝えしていますが、このコロナ禍においてこれだけの成長を遂げているのは、7年間しっかりとテクノロジーに投資してきたからこそです。このような不況、このようなピンチにもしっかりと対応できていると思っています。

FY2020.10 3Q 販管費推移

販管費も記載のとおりです。積極的な採用活動により、採用費、人件費は増加しています。

FY2020.10 3Q 従業員数推移

従業員は前年同期比で見ると182人の増加になっています。ベンチャーは、このような機会こそチャンスであり、大きな成長ができると考えています。そのため、採用に関しては現段階でも積極的に行っています。引き続き、採用は我々が成長する上で非常に大事なドライブになってきますので、積極的に行っていきます。

損益計算書サマリー(連結)

損益計算書はご覧のとおりです。

貸借対照表サマリー(連結)

貸借対照表もご覧のとおりです。

“不動産取引をワンクリックで”を目指す RENOSY iBuyer

RENOSY iBuyer事業についてご説明します。これも再三お伝えしていますが、iBuyer事業の特徴はワンストップで行っていることです。「ワンクリックで不動産を買える世界観」を追求してきました。

ビジネスモデル①

RENOSY iBuyer事業のビジネスモデルについてです。スライドの右側に記載の「RENOSY」というプラットフォームで不動産投資をしたい、不動産を買いたいという方をインターネットで獲得しています。

そして、「SUPPLIER by RENOSY」というプロダクトを活用し、月間約1万件の不動産情報を処理しています。この1万件の不動産情報を「SUPPLIER by RENOSY」のAIを活用した仕入れシステムにより、質の厳選と量の拡大を図ってきました。

つまり、我々は「RENOSY」というプラットフォームで会員を獲得し、「SUPPLIER by RENOSY」という仕入れのシステムで大量の物件を効率的に仕入れることによって、短期間でマッチングを成立させています。その結果、後ほど説明しますが、在庫回転期間が他社よりも圧倒的に短いのです。

商品特徴①

商品の特徴についてです。iBuyer事業は、都内ならびに関西圏の中古物件をメインに扱っています。

同業他社に比べ圧倒的な在庫回転期間

「RENOSY」で会員を獲得し、「SUPPLIER by RENOSY」のシステムを使うことによって、通常の不動産会社であれば在庫回転期間が277.5日であるところ、我々は14日であり、圧倒的な数字を出しています。これも再三お伝えしていますが、テクノロジーに投資してきたからこそ、圧倒的なマッチングを実現できているのです。

「RENOSY」というプロダクトによって、まず「買いたい」という顕在層ならびに潜在層をインターネットから獲得し、「SUPPLIER by RENOSY」という仕入れのシステムを活用し、効率的に優良物件を獲得します。その結果、マッチング率が高いのです。ですので、在庫回転率も、普通の不動産会社であれば2.6回ですが、当社は27.6回転もしています。その結果、このコロナ禍においても順調に大幅成長することができています。

RENOSY iBuyer 事業の重要な指標

iBuyer事業の重要なKPIは3つあります。会員数が順調に伸びていること、セールスの人員数、一人当たりのエージェントの3つです。ここが順調に伸びることによって、成約数、売上に響いてきます。

RENOSY会員数推移

「RENOSY」の会員数は、前年比でプラス63パーセントと順調に推移しています。

RENOSY iBuyer事業 成約数推移

成約数も前年比でプラス44パーセントと順調に推移しています。

RENOSY iBuyer事業 セールス人員数推移

セールスの人員に関しては、前年比ではプラス4パーセントになりますが、今期の第1四半期から比較すると16名も増員しています。第2四半期に80名、第3四半期に79名ですので、「あまり増えていないのではないか」と思われるかもしれません。

しかし、我々の第2四半期は4月末で締まります。4月に17名と大幅増員をしていますが、4月に入った新人のメンバーたちが、5月、6月、7月に稼働するための準備を行い、8月、9月、10月にはしっかり稼働することによって、第4四半期に売上、利益を達成してきているというのが我々の事業モデルになります。

RENOSY iBuyer事業 ARPA 推移

ARPAも前年比でプラス62パーセントと順調に成長しています。我々が日々業務においてテクノロジー化を進めていることによって、一人当たりのARPAが上がっていることが、前年比で伸びている理由です。自社にエンジニアがいることによって、高速PDCAを回せるわけです。

自社にエンジニアがいなければ、業務改善も毎回受託の会社にお願いしなければいけません。なおかつ、受託の会社は不動産の実業をわかっていないため、なかなか改善が進みません。なぜ、我々が前年比ベースでこれだけ伸びているかと言うと、実業を行っているメンバーの隣にエンジニアがいるため、高速的に業務改善につながっているからです。

不動産取引の非対面化

不動産の非対面化についてです。先程お伝えした「ワンクリックで不動産が買える世界観」の実現に向け、さまざまなことに取り組んできました。ローン申込の電子化、売買契約の電子化、交渉のWEB化、手付金のクレカ決済化、IT重説などです。それによって、一度も会うことなく契約までできます。これもコロナ禍において行ったことではなく、7年前から仕込んでやっと芽が出ている状況です。

RENOSY Living事業についてご説明します。iBuyer事業で培ったネットとリアルをLiving事業で活用しています。このLiving事業も、「RENOSY」というプロダクトを持ちながらも自社でエージェントを抱え、ワンストップで行っていることが特徴になります。

Living事業は、基本的に自分たちが住むための物件をご紹介します。この事業はiBuyerと違い、自社で物件を調達して仕入れて販売するのではなく、仲介業となっています。スライドに記載のとおり、iBuyer事業で培ったものをLiving事業に横展開しており、再現性を持ってLiving事業に展開しているため、ここもかなりの確率で勝てると思っています。

強み

Living事業の最大の強みについてです。12月にM&Aを行った株式会社Modern Standardと「RENOSY」のサイトを統合していくプロセスによって、月間約250万PV、UU約70万の巨大なサイトになっています。このサイトのパワーを使い、不動産を買いたい方を獲得しています。

ビジネスモデル②

ビジネスモデルについてです。「借りたい」「貸したい」「売りたい」「買いたい」という投資以外の携わる部分をLiving事業によってすべて行っています。

商品特徴②

商品特徴は記載のとおりです。

RENOSY Living 事業の重要な指標

RENOSY Living事業の重要なKPIは、会員数、セールスの人員数、ARPAの3つであり、iBuyer事業と同じです。そのため、再現性を持って成長できると考えています。

RENOSY Living事業 反響数推移

反響数は去年の11月から7月で7倍近く伸びています。

RENOSY Living事業 セールス人員数推移

セールスの人員も4倍近く伸びており、反響数もセールスも圧倒的に伸びています。反響数、セールスともに伸びていれば、iBuyer事業と同じように成約数も伸びていることがイメージできるのではないかと思います。

ARPA向上に向けたテクノロジー群

ARPAをどう上げていくかについても、iBuyer事業と同様です。すべてのプロセスにテクノロジーを活用することによって、一人当たりのARPAを上げていきますので、Living事業、iBuyer事業ともに順調に成長しています。

事業構成

野口真平氏:ITANDI事業に関しては、野口よりご説明します。まず、ITANDIの事業構成について、ご説明します。大きく4つの事業を行っており、スライドの左2つは収益フェーズの事業、スライドの右2つは投資フェーズの事業となっています。

スライドの左から順に、「ITANDI BB」シリーズは管理会社向けのSaaS事業、「nomad cloud」というサービスは仲介会社向けのSaaS事業となっています。また、セルフ内見型の賃貸サイト「OHEYAGO」はメディア事業となっており、投資フェーズの事業となっています。付帯サービス事業は、電子申込のトランザクションを生かした事業となっており、送客ベースで送客手数料をいただく事業モデルとなっています。

これらの事業に関しては、ターゲット、マネタイズ、主要KPIが異なっていますので、順にKPIの進捗に沿ってご説明します。

ITANDIの戦略

まず、ITANDIの事業戦略についてです。再度のご説明となりますが、「ITANDI BB」の拡販を通じて、賃貸の管理会社より物件データをお預かりします。この獲得したリアルタイムな物件データベースを利用して、「ITANDI BB」の仲介会社の利用社数を増やしていくと同時に、他の事業とのシナジー効果を創出しています。

例えば、「nomad cloud」の事業に関しては、ご利用企業が仲介会社となりますが、ここで使われるコンテンツが(管理会社向けSaaSで)獲得した物件となります。この物件数が増えていくことによって、利用している仲介会社の提案できる物件数が増えていき、サービスの価値が高まっていきます。

セルフ内見型の賃貸サイト「OHEYAGO」に関しては、掲載されているコンテンツが「ITANDI BB」で獲得したリアルタイムな物件データベースとなっています。この物件数が増えていくことによって、入居者が探すコンテンツ(物件)が増えていきますので、こちらも「ITANDI BB」の利用者が増大していくにつれてシナジー効果が出てきます。

付帯サービス事業に関しては、「ITANDI BB」シリーズの中でも導入シェアNo.1を獲得している電子申込サービス「申込受付くん」のトランザクションに連動して、インターネットや電気、ガスを提供している会社などの、連携している付帯サービス会社から送客手数料をいただけています。そのため、「ITANDI BB」シリーズの導入企業が増えると、付帯サービス事業も伸長していきます。つまり、それぞれシナジー効果を持った事業領域となっています。

ITANDI 事業の重要な指標

ITANDI事業の重要な指標は、SaaSのMRR(月間経常収益)、「OHEYAGO」の掲載物件数、Web入居申込「申込受付くん」の電子申込利用数の大きく3つがあります。それぞれのKPIの進捗についてご報告します。

管理会社向けSaaS KPI推移

まず、管理会社向けに提供しているSaaSの「ITANDI BB」シリーズのKPI推移に関してです。前年比で27パーセントの増加となっています。また、その下に記載がある契約社数の推移に関しては、昨年の7月時点の250社に対して、直近の7月では569社であり、前年比で128パーセントの増加と大きく伸長しています。

「ITANDI BB」シリーズの中でも、MRRの成長率と契約社数の成長率に違いがあるのは「申込受付くん」です。こちらのサービスが「ITANDI BB」シリーズの成長を牽引していますが、このサービスの提供の仕方には2通りあります。有料プランと付帯サービスプランです。有料プランに関しては、MRRに直結する獲得となっていますが、付帯サービスプランに関しては、MRRではなく、付帯事業に収益があたってくる事業モデルとなっていますので、MRRの成長率と契約社数の成長率に違いがあります。

仲介会社向けSaaS KPI推移

また、仲介会社向けのSaaSである「nomad cloud」に関しては、MRRの推移は前年比で23パーセントの増加となっており、こちらも堅調に推移しています。また、その下に記載している契約社数の推移に関しても、前年比で48パーセント増加となっています。「nomad cloud」はすべて有料プランとなっていますが、収益に対しては、直近7月の大きな契約社数の伸びが反映されています。

「nomad cloud」はご契約いただいたタイミングから約2カ月遅れでMRRに反映されますので、7月時点の収益に対しては反映されていない状況となっています。

OHEYAGO KPI推移

「OHEYAGO」のKPI推移に関して、掲載物件数は前回ご報告した4月の3,842件に対し、7月の時点で62パーセント増加の6,221件となっています。また、足元の数字に関しては、1万3,000件を超える掲載物件数となっています。

掲載物件数も、「ITANDI BB」シリーズの導入社数が増加していくことに比例して掲載数が増えていきますので、「OHEYAGO」に関しては、投資フェーズのサービスとなりますが、掲載物件数を重要KPIとして計測しています。

付帯サービス事業KPI推移

付帯サービス事業のKPI推移に関しては、WEB入居申込の「申込受付くん」の導入拠点数に連動して電子申込利用数が推移しています。前回の決算の発表では、2月、3月が賃貸の繁忙期でもあったことから、大きく数字が伸びていましたが、4月、5月は緊急事態宣言の影響下で大きく減少していますが、5月、6月は緊急事態宣言が解けたこともあって回復基調に入っています。

また、導入拠点数の推移に関しては、安定的に企業のご利用が進んでおり、直近の7月は1,189拠点と大きく増えている状況です。

不動産賃貸業務をワンストップ&オンライン化

ITANDIの事業戦略に関しては、特に「ITANDI BB」シリーズの成長がすべての事業の成長のドライバーとなりますので、こちらを強化していくのが第一優先事項となっています。「ITANDI BB」シリーズは、賃貸の管理会社が導入する品質の高い業務効率化サービスであるとご評価いただいており、特にワンストップでオンライン化ができることを強みとしています。

現状では、特に「申込受付くん」でご利用企業が増えている状況ですが、今後はそれ以外のサービスもアップセル、クロスセルを実地し、単価、利用拠点数の増加を狙っていきたいと考えています。ITANDIからの発表は以上です。

GAのM&A戦略について

樋口:最後に、GAのM&A戦略についてご説明したいと思います。弊社は2018年に上場した後、ITANDIを含めて5社の会社をM&Aしてきました。5社のM&Aを行うと、投資家の方を含めて、「M&Aしすぎではないか」という言葉をいただくこともあるのですが、私はそうは思っていません。

なぜなら、我々の戦略において必要でない会社や、私自身が会社としてわからない領域、シナジーがない領域でのM&Aは行ってきていないからです。また、私自身が買収した会社のマネジメントに入れないときは行っていません。その結果、グループ入りした会社はすべて順調に成長しています。

参考にしているのは、エムスリーや日本電産です。小さくM&Aを繰り返して事業シナジーを持ち、新たな収益をつくっていく姿を参考に、我々はチャレンジしてきました。積極的なM&Aは、冒頭でお話した世界的な会社をつくる、世界的なグループをつくるという、我々が目指している姿なのです。再三お伝えしていますが、グループとして小さくまとまっている、小さな成長は全く考えていません。

伸びる会社が出てくるタイミングは平時ではなく、有事だと思っています。歴史が変わるときは平時ではなく有事なのです。そのため、コロナ禍のこのタイミングでM&Aや採用を積極的に行っていくのは、まさに会社にとって、今がより大きく成長できるチャンスだと思っているからです。

M&A戦略①

どのような会社をM&Aしてきているかについてご説明します。戦略としては大きく5つあります。まず、スライド左側の提携不動産業者の獲得です。我々はBtoBに関して、ITANDI、RENOSY Xという売買仲介会社、投資販売会社、そして「神居秒算」において不動産会社が弊社のポータルサイトに掲載するということを行っています。

つまり、グループで不動産の賃貸仲介、賃貸管理、売買仲介、投資販売のすべての顧客に対してプロダクトを提供しています。1つの戦略として、M&Aを行う会社が、それら不動産会社をしっかりと獲得できる会社かどうかを見ます。

次にスライドの左下のサービスカバレッジ拡大です。我々はワンストップで事業を行っていますので、ワンストップに関連する会社をM&Aしてきました。

次にスライド中央の優良顧客の獲得です。我々はグループで賃貸も不動産の購入もリノベーションも投資もクラウドファンディングもすべて行っているとお伝えしたように、BtoCも行っています。M&Aを行う会社は、そのような優良顧客を獲得できている会社がどうかが基準になります。

さらにスライド右側のメディア強化です。我々はBtoCのサイトを持っていますので、このサイトをより活用し、よりスケールさせることがM&Aの方針です。

最後に、スライド右下の既存事業強化です。先程もお伝えしましたが、我々は関係ない領域の会社は買っていません。M&Aを行うことによって結果的に既存事業もスケールします。関連する会社だから買っているわけではなく、既存の事業もM&Aを行うことによって成長させてきたことが我々の大きな成長のドライブになっています。

M&A戦略②

こちらに書いてある、5つの関連する部分に関してM&Aを行うことも当然ですが、新規事業に「プラスα」するのではなく、既存事業も成長するビジョンがあるからこそ、今までグループ入りしていた会社が成長しています。今後も、成長に向けて積極的にM&Aを行っていきます。

先程お伝えしたように、我々のポリシーは、わからない領域や既存の事業にシナジーがない領域はM&Aを行わないということです。そして、この5つのビジョンに応じてしっかりと小さい成功体験を繰り返し、M&A後のマネジメントには必ず私が入ります。そして、M&Aを行った会社とともに大きな成長を成し遂げていくことが、我々のM&A戦略になります。

最後になりますが、このコロナ禍はグループが一丸となるチャンスだと捉えています。我々は小さくまとまるのではなく、大きく成長していく会社になりますので、そのような目で弊社を見ていただきたいですし、大きな成長をするためにグループ社員ともに一丸となって結果を出していきたいと思っています。

このコロナ禍において、しっかり成長できているのも我々の強い人材が活躍してくれたからこそです。引き続き成長のための投資を行い、8月、9月、10月にしっかりと売上、利益をともに達成すべく、一丸となって取り組んでいきます。長くなりましたが、決算説明を終わります。ありがとうございました。

記事提供:ログミーファイナンス

参考記事

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