シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の、2020年8月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。
直近の月次実績
2020年9月7日に更新された、鳥貴族の2020年8月既存店売上高は、対前年同月比59.1%。内訳は客数54.7%、客単価108.1%であり、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできずマイナス成長となりました。
また全店売上高も56.9%でマイナス成長。既存店・全店ともに対前年同月比50%台の数字となりました。
今期の既存店売上高の振り返り
では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は7月決算)。
前期の既存店売上高は、プラス成長4カ月・マイナス成長8カ月となりました。新型コロナウイルス問題が本格化した3月以降は、対前年同月比で3月83.9%、4月3.9%、5月12.1%、6月73.2%、7月76.8%、8月59.1%で推移しています。6月及び7月は70%台まで回復しましたが、8月は50%台に落ち込むことになりました。
一方で全店売上高は、前期のプラス成長月が2カ月に留まりました。3月以降は3月81.6%、4月3.8%、5月12.1%、6月70.8%、7月74.4%、8月56.9%の推移となり、既存店同様の推移を見せています。
過去1年の株価動向
最後に同社の株価動向を見ていきましょう。
同社の株価は、昨年3月に1,478円の安値を付けた後から上昇し、2020年2月には2,698円の高値に到達しました。しかし反落する中で2月後半からの株式市場の急落を受けて下落に勢いが付き、4月3日には1,190円の安値に到達。
その後リバウンドして5月に一時2,000円を回復しましたが、再度下落して8月3日に1,163円となり安値を更新し、現在は若干上昇した1,500円前後で取引されています。
2021年7月期は既存店・全店売上高ともに、対前年同月比50%台からのスタートとなりました。8月は6月、7月に比べて数字が落ち込む中、今期中にプラス成長を回復することができるのかが注目されます。
参考資料:月次報告(2020年8月度)
LIMO編集部