この記事の読みどころ
- 8月18日(木)8:50に7月貿易統計が発表されます。
- 6月の貿易統計は市場予想を上回る内容でした。
- 7月の貿易統計の市場予想は2,345億円(原数値)です。
7月の貿易統計は8月18日(木)8:50に発表予定
今週は、8月18日(木)8:50に7月貿易統計が発表されます。
貿易統計は、国の輸出量と輸入量の収支を表します。特に「赤字額の大小」や「対各国別の収支」に、マーケット参加者は注目します。
市場予想を上回る内容となった6月の貿易統計
前回、6月の貿易統計は6,928億円(原数値)と、市場予想の4,948億円(原数値)を上回る内容となり、2か月ぶりの黒字となりました。英国のEU離脱に伴い懸念されていたEU向けの輸出入にも、大きな影響は出ない内容となりました。
また、1-6月期の上半期で見ても、原油安を背景に貿易黒字が1兆8142億円と、東日本大震災以来、半期ベースで11期ぶりの黒字となりました。
7月の貿易統計の市場予想は2345億円(原数値)
今回、7月の貿易統計の市場予想は2345億円(原数値)と、引き続き黒字が継続すると市場関係者は予想しています。
今後の注目ポイントとしては、米国を中心に外需主導で輸出が緩やかに伸びていくかに着目していきましょう。
【参考情報】貿易統計の基礎知識
そもそも貿易統計とは
貿易統計は通関時の価格による輸出入の金額であり、別名、通関統計とも呼ばれます。日本から輸出・輸入された物の動きを税関資料(輸出申告書・輸入申告書・積み戻し申告書等)を基に財務省が作成し、毎月20日前後に発表されます。
調査項目は輸出入総額、国別・商品別輸出入額、輸出入価格、輸出入数量等です。輸出分は、FOB(Free On Board:本船渡し)価格、輸入分は、CIF(Cost Insurance Freight:運賃、保険料込み)価格で算出されます。
なお、20万円以下の少額貨物、見本品、寄贈品、旅客用品、国連軍・駐留米軍関係貨物、運送のための反復使用のコンテナ類などは除外されます。したがって、東南アジア、アフリカ向け等の日本の中古車輸出等は貿易統計に反映されません。
新興国の真の姿を見極めるためには、業種別の各経済指標を調べるようにしましょう。
※元データの確認は、財務省のウェブサイト(貿易統計)をご参照ください。