株式市場の振り返り-お盆休み前の静かな相場の中で反発、新興市場は3日続伸

2016年8月12日(金)の東京株式市場は反発となりました。日経平均株価は前日比+1.1%の上昇、TOPIXも+0.6%の上昇で引けています。また、新興株式市場の東証マザーズ総合指数は+3.0%の大幅上昇となる3日続伸でした。

日経平均株価は、NY市場の上昇を受ける形で前日比+142円高で寄り付きましたが、すぐに+83円高まで上げ幅を縮小しました。しかし、その後は再び買いが優勢となり、後場の中盤には一時+208円高となる場面が見られました。結局、大引けは+184円高の16,919円で終わっています。17,000円台の回復が目前に迫ってきました。

東証1部で上昇したのは1,268銘柄、値下がり600銘柄、変わらず104銘柄でした。東証1部の出来高は17億7,292万株、売買代金は2兆1,364億円(概算)となっています。本格的なお盆休み入り前としては、まずまずの商いでした。

セクター動向と主要銘柄の動き-27業種が上昇、内需とディフェンシブの上昇が目立つ

東証1部で上昇したのは27業種、下落したのは6業種でした。上昇率の上位には、内需関連セクター、ディフェンシブ・セクターなどが名を連ねています。ただ、外需関連の主力セクターは小幅高に止まった模様です。他方、数少ない下落した業種の中には、銀行セクターの不振が目立っています。

個別銘柄では、ファミリーマート(8028)が+6%超の上昇となる急伸となり、ファーストリティリング(9983)も大幅上昇でした。また、資生堂(4911)も大きく値を上げ、村田製作所(6981)、東京エレクトロン(8035)、塩野義製薬(4507)なども大幅上昇となっています。一方、トレンドマイクロ(4704)が急反落となり、任天堂(7974)も大きく値を下げました。その他、ファナック(6954)、アルプス電気(6770)、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)などの主力株の下落が目立っています。

本日(8月15日)の注目点-お盆休み相場が続く中、平和な世の中に改めて感謝する日

お盆休みに入って参加者が少なくなった等により、日々の出来高が減少していますが、懸念されたほどではなく、まずまず堅調です。あと1~2日はお盆休み相場が続きますが、今週後半からイベントがポツポツ始まること、及び、外国人投資家が(休暇から)戻りつつあること等により、徐々に動き出す準備をしておくべきでしょう。ただ、外国人投資家の短期筋が動き出すと、値動きが実態以上に激しくなる可能性がありますので注意したいところです。

本日、8月15日(月)は終戦の日です。株式投資で“上がった、下がった”と一喜一憂したり、じっくりと腰を据えた資産形成が出来たりするのも、現在の戦争がない平和な世の中のお蔭です。是非、本日15日の一瞬だけでもいいので、株式投資が自由にできる現在の平和に感謝しましょう。ただ、現在の閑散市場を見誤って、思い込みで資金を注ぎ込んだりすると、思わぬリスクがあります。出遅れの好業績銘柄、または、為替相場を睨みながら輸出関連銘柄が得策と思われます。

青山 諭志