また、源泉徴収によって払いすぎた税金を取り戻す以外にも、年末調整や確定申告をすることで各種の「控除」を受けることが可能になります。控除とは、「ある金額から一定の金額を差し引くこと」ですので、控除を受けることで課税される所得金額を小さくすることができるのです。
つまり、1年の途中で会社を退職し年末調整をする機会がない人は、自分で確定申告をしないと「払いすぎた税金を取り戻すチャンス」と「各種控除を受けるチャンス」の両方を失うことになり、人によっては大きく損をしてしまうことになります。
ちなみに、全ての人に適用される「基礎控除」は2020年1月に改正され、現在は以下の表のようになっています。
その他にも、配偶者控除・配偶者特別控除、扶養控除、生命保険料控除、地震保険料控除など、確定申告をすることで受けられる控除は人によってさまざまなので、詳細が気になる人は国税庁ホームページなどで確認してみましょう。
退職金の受け取り時に「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出しなかった人
退職金の受け取りの際に「退職所得の受給に関する申告書」を会社に提出しなかった人は、確定申告をすることで払いすぎた税金が戻ってくる可能性があります。というのも、退職金(退職所得)も源泉徴収の対象ですので、課税された後の金額が退職金として手元に入ってくるのですが、ポイントはその税率です。