オンラインに切り替わった経緯がわかっている親に対して、幼い子どもたちは、「突然習いごとがお休みになって、家で画面越しに先生と会うことになった」程度の感覚。教室のある場所に移動することで集中モードに気持ちを切り替えていた子どもたちにとって、「自宅での受講」は親が想像する以上に難しいことだったのです。
「自宅=くつろげる場所」と感じている子どもたち。自宅でパソコンやタブレットの画面を見せられても、場所が自宅であるため、教室にいるときのようには集中できないことがほとんど…。
筆者の子どもも体操教室が一時期オンラインに切り替わり、パソコンの画面を見せながら自宅で受講させていました。普段ならコーチの話をしっかり聞いて取り組めていることも、自宅ではそう簡単にはいきませんでした。
すぐに気が散ってコーチの話を聞かなかったり、途中で寝転んでしまったり…とオンライン受講の難しさを身をもって体験しました。下の子がいる家庭では、集中できる環境を整えてあげるのはさらに難しいことでしょう。
画面の向こうは「ゲームの世界」?
普段なら生身の人間(コーチや先生)の体温を感じながら、受講している習いごと。その場に流れる空気なども、子どもの集中力に影響しているのかもしれません。
オンラインに切り替わると、目の前の端末に見慣れたコーチや先生が現れたとしても、なんとなくバーチャルでゲームを見ているような感覚に陥る子どもも少なくないようです。
今の子どもにとって、パソコンやタブレットなどの端末は、ごく日常にある触り慣れたアイテム。普段動画を見たりゲームをしたり、娯楽用として使用しているものの画面に、突如コーチや先生が現れることになります。「はい、授業スタート」と言われても、なかなか頭が切り替わらないのもムリはありません。