しかし、赤字状態が長引けば長引くほど、立て直しが難しくなってきます。少しずつでいいので、今できることを考えてみましょう。

貯金からの補填は避け、まずは節約を

前述の「コロナ禍家計調査」では、赤字の補填方法として「貯金の取り崩し」が1位にランクインしていました。しかし、今後仕事がどうなるかわからない状態で貯金が減ると、病気などの万が一のときに対応できなくなる危険性があるので、貯金からの補填はなるべく避けるのが賢明です。

赤字家計を脱するための基本は、まずは「支出を減らす」こと。すでに節約をしている人も多いと思いますが、貯金から補填する前に、今一度支出を見直してみましょう。携帯電話を格安スマホに変えたり、電気やガスの会社を変えたりと、まだ節約できる方法が残されているかもしれません。

収入を増やす方法も考えてみて

家計を立て直す魔法のような方法があればよいのですが、残念ながらそのような方法はありません(宝くじが当たるなどイレギュラーなケースはありますが…)。

支出を減らすとともに「収入を増やす」。基本的には、この2つをコツコツ積み重ねていくしかないのです。

筆者は過去に失業して家計が大ピンチになった際、週5日昼間は派遣で働き、夜はパチンコ屋の清掃、土日はクリーニング屋でアルバイトなど、複数の仕事を掛け持ちして立て直したことがあります。

ここまで働き詰めになるのは、体調を崩すこともあるのでおすすめしませんが、探してみると意外に「1日2時間だけ」のように融通の利く仕事もあります。可能な範囲で収入を増やす方法を考えてみましょう。