エピソード2【許した妻】

一度は離婚を考えたものの、義母の謝罪や夫の態度によって徐々に「円満夫婦」に

「夫の浮気が発覚した時、私は3歳と1歳の子どもの育児に奮闘している時期でした。完璧な母で妻だった…なんてとても言えませんが、それでも私なりに懸命にやっていたのにと、いままでの努力も、自分の存在も否定されたような気持ちになったことを覚えています。

その後すぐに、義実家の両親を交えた話し合いの場が設けられました。夫婦だけで解決すべきか悩みましたが、自分1人で抱えきれないと思い、義実家にも連絡をしたのです。

『もしかしたら、夫の味方につくかもしれない。私のほうが責められるかも。』と覚悟をしていましたが、意外にも義母が、話を聞くなり、ボロボロと涙を流し、私に謝罪をはじめたのです。義父も『一家の主として、男として、情けない』と夫に言い、夫はそこではじめて自分が犯した過ちの重大さに気が付いたようです。私に誠心誠意謝り、相手の女性とは、すっぱりと別れてくれました。

浮気が発覚して今年で7年目。今ではいつもの日常に戻り、母として妻として過ごしています。夫を許したというより、息子をかばうのではなく、きちんと謝ってくれた義両親を信用したというのでしょうか。こういう人たちに育てられたのだから、夫も二度としないと言っているし、信用していいだろうと。今は、夜寝る前に2人で軽く晩酌をしながら他愛無い話をし、手を繋いで眠る…そんな夫婦の日々を過ごしています。これからも夫や子どもと一緒に毎日を過ごしていくのだろう、そう思っています。」