貯蓄が「できない家庭」になっている原因は?

例えば、子供の進学や一人暮らしなどにどうしてもお金がかかる時期であれば、思うように貯蓄が増やせなくてもある程度は仕方がないかもしれません。

しかし、「お金の貯め時」にもかかわらず、「共働きなのに貯蓄が増えない」「収入は上がっているのに貯金にまわすお金が増やせない」と悩んでいる場合は、何か理由があると考えるべきでしょう。

その原因を分析して家計を見直すことで、それぞれの家庭に合った方法で貯蓄に取り組めるようになるはずです。

共働きだからこそかかる「経費」

夫婦それぞれに仕事用のスーツや靴が必要になる共働き家庭は、身なりを整えるのにかかるお金が専業主婦・主夫家庭に比べて多くなる傾向があります。さらに、年齢が上がって役職に就くようになった時、立場にふさわしいきちんとしたものを身に着けようとすれば、そのための出費もさらに膨らんでいくでしょう。

その一方で、仕事が忙しくて家事や育児に手が回らないとき、家事代行やベビーシッターを依頼する費用もかかります。帰宅後に夕食の準備をする元気や時間がなくて、外食に出かけたりデリバリーサービスを利用したりする日が多くなりがちかもしれません。

このように、忙しい共働き世帯だからこそ、家事や育児のアウトソーシング代といった項目が家計を圧迫していて、貯蓄にまわすお金が増やせない、という家庭も少なくないようです。

仕事が忙しく、疲れているときに無理をして家事・育児のすべてを自力でやりきろうとすることは心身の負担になりますし、外部に委託するサービスを利用することでストレスを減らして日々を過ごすのは合理的かつ大切なことです。

ただし、ダブルインカムだからといって気を抜かず、「外食費がかさんでいるな」と感じたら夫婦のうち早く帰宅できたほうがなるべく食事を用意するなど、収支のメリハリを意識していくことが貯蓄を増やすカギになります。