結局、日本は「国際金融ハブ」になれない?中国に操られる香港の行く末

国際金融ハブを狙う日本

その他では、香港のアジア国際金融ハブとしての地位を危ぶむ声もささやかれています。そんな中、日本では香港に代わりアジアの国際金融ハブを目指すという取り組みがすすめられているようです。

日本は、2017年に「国際金融都市・東京」構想を策定しました。その取組の1つとして、「海外の金融系企業や有能な人材が惹きつけられ定着するよう、金融系企業に対する税負担の軽減を検討するとともに、金融系行政手続の相談体制及び英語化対応の強化、生活環境整備などを推進」(※2)していくことを掲げています。

香港の「国安法」施行は日本の「国際金融都市・東京」構想の実現には都合が良いと言えるかもしれません。香港脱出を考えている外国金融企業や外国人人材を日本に誘致するチャンスです。

もし、国際金融都市化が実現すると、高給の職種も増えることになり、経済波及効果は約16兆円と言われています(※3)。金融系専門職の日本人にとってはキャリアアップのチャンスでしょう。しかし、極端に高給な職種や外資金融企業が増えると、一部の地域では家賃高騰や、他の国際金融都市のように、収入格差が拡大することも考えられます。

日本は外国人に不人気?

専門家の間では、「香港に代るのは東京ではなくシンガポールだろう」というガッカリな意見が多くみられます。法人と富裕層にとっては、シンガポールの税制は魅力的だからです。それに比べ日本の税制や規制は企業や富裕層にとって最悪。外資金融企業が敬遠する最も重要な原因の1つとなっています。

また、外国人材を集めるにしても、日本は働く場所として外国人からの評判はよくないようです。英HSBCホールディングスが2019年、外国で働く世界中のビジネスパーソンを対象に「各国の駐在員が働きたい国ランキング」(※4)を公開し、なんと日本は33カ国中32位という残念な結果でした。

収入や仕事生活バランスは最悪の33位。子育て環境についても、学習環境や友達作り等を含め総合的に最下位の33位となりました。

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アメリカ在住。
アメリカの某大学卒業。専攻は経済学と会計学。日本の大手専門商社にて海外輸出業務に従事した後、アメリカでは大学のアクセシビリティサービスに勤務しアメリカの教育現場に携わる。現在は、アメリカの低所得層の子供達を対象にした学習支援団体に所属し小学生と共に成長中。趣味はピラティス(指導者認定資格取得)と映画鑑賞とスパイ小説(特にDaniel Silva)を読むこと。
Twitter :MikiBright3