シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回は焼鳥チェーン店「鳥貴族」を運営する鳥貴族(3193)の、2020年6月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年7月7日に更新された鳥貴族の2020年6月既存店売上高は、対前年同月比73.2%。内訳は客数67.7%、客単価108.2%で、客数のマイナスを客単価のプラスでカバーできずマイナス成長となりました。

また全店売上高も70.8%で、既存店・全店ともに対前年同月比70%台の売上高となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は7月決算)。

既存店売上高は今期11カ月が経過し、プラス成長4カ月・マイナス成長7カ月です。新型コロナウイルス問題が本格化した3月以降の対前年同月比は、3月83.9%、4月3.9%、5月12.1%、6月73.2%と推移しており、緊急事態宣言の全面解除を受け5月末で臨時休業を終了した結果、6月は70%台まで回復しています。

一方で全店売上高はプラス成長月が2カ月に留まる中で、3月81.6%、4月3.8%、5月12.1%、6月70.8%となり、3月以降は既存店同様の推移を見せています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は、昨年3月11日に1,478円の安値を付けた後に上昇が続き、2020年2月には2,698円の高値に到達しました。

しかし反落する中で2月後半からの株式市場全体の急落により下落に勢いが付き、4月3日には1,190円の安値に到達。その後リバウンドして一時2,000円を回復しましたが、現在は1,400-1,500円付近で取引されています。

4-5月は臨時休業を余儀なくされましたが、6月の臨時休業明け後は既存店・全店ともに売上高が対前年同月比70%台まで回復しました。7月にはプラス成長に転じることができるのかが注目されます。

鳥貴族の過去1年の株価推移

参考資料:月次報告(2020年6月度)

LIMO編集部