シリーズでお伝えしている「注目小売店月次実績」。今回はカレーチェーン店「CoCo壱番屋」を運営する壱番屋(7630)の、2020年6月の月次動向及び過去実績、また過去1年の株価動向について振り返ってみましょう。

直近の月次実績

2020年7月6日に更新された壱番屋の2020年6月既存店売上高は、対前年同月比85.1%。内訳は客数82.9%、客単価102.7%であり、客単価のプラスで客数のマイナスをカバーできずマイナス成長となりました。

また全店売上高も85.0%であり、既存店・全店ともに対前年同月比85%台のマイナス成長となっています。

今期の既存店売上高の振り返り

では、同社のここまでの既存店売上高はどう推移してきたのでしょうか(同社は2月決算)。

前期の既存店売上高は対前年同月比でプラス成長8カ月、マイナス成長4カ月でした。今期は3月90.2%、4月74.0%、5月79.5%、6月85.1%と推移しており、4カ月マイナス成長が継続中です。しかし緊急事態宣言全面解除後の6月は数字が改善して、85%台まで戻しています。

また、全店売上高も前期はプラス月8カ月、マイナス月4カ月です。今期は3月90.1%、4月73.8%、5月79.5%、6月85.0%で、既存店と同様の推移を見せています。

過去1年の株価動向

最後に同社の株価動向を見ていきましょう。

同社の株価は2018年12月の3,815円を安値に上昇し、2020年1月には6,130円の高値に到達しています。その後反落する中で2月からの株式市場全体の下落も重なり、3月には3,530円まで下落しました。

そしてWボトムのパターンで反転し、4月安値3,645円を付けた後に上昇しており、5月後半には5,500円を回復しました。ただし現在は、若干下落した4,700円付近で取引されています。

今期は新型コロナウイルス問題の影響を受け、既存店・全店ともに対前年同月比で4カ月続けてのマイナス成長が継続しています。6月には数字に回復傾向が見られたため、今後のプラス成長に戻るタイミングが注目されます。

壱番屋の過去1年の株価推移

参考資料:2020年6月度月次情報

LIMO編集部