現在、大流行中のゲームといえば、『あつまれ どうぶつの森(あつ森)』ですよね。2020年5月7日の任天堂の決算短信によると、この時点ですでに世界で1177万本を販売しているといい、ゲーム雑誌「ファミ通」が7月1日に発表したところによれば、パッケージ版だけでも国内累計500万本を突破したそうです。

巣ごもり需要がヒットをさらに後押しして、関連商品であるゲームの攻略本もベストセラーになっているこのゲームに対して、しばらく前にある記事が投稿されました。

あるアメリカの動物愛護団体が『あつ森』にクレームをつけたというものです。このゲームでは、魚釣りや昆虫採集を楽しむことができるのですが、「生態系を保護することを考えるとNGな行為」なのだとか。

この団体は、人気ゲームを批評することで宣伝活動につなげるといった手段を過去にも取ったことがあるようなのですが、ツイッターでは一時「トレンド」に載るほどの話題になりました。この記事では、こうした「過激な」動物愛護団体の動きや、それに対する一般の人たちの反応について見ていきます。

『あつ森』へのクレームにSNSも反応

SNS上でも、このニュースへの意見は数多く見られました。

「おいおい、ゲームだぞ・・・ヤバい団体だな」
「ついに現実とゲームの区別がつかなくなったか」
「さすがにネタだろ」
「魚釣れなくてムシとれなかったらやることないわw」
「記事読んだらこの団体めちゃくちゃどうぶつの森、楽しんでるじゃん」

当たり前かもしれませんが、多くの人はこの動物愛護団体のクレームに対して違和感を抱いているようで、団体やクレームの内容について反論・批判を述べている人がほとんどでした。

「デマではないか?」という意見も

これらのほかにも、

「どうぶつの森はいいゲームだしやってて癒されるけど、動物愛護の考えはわかるから、現実ではむやみに昆虫採集もしないし、魚釣りも最小にしたいと思ってる。ゲームにはなにもおもわないけどね」
「元の愛護団体ではゲーム内でのヴィーガン的な生活のすすめという感じで、ゲームを非難するようなことは書いていない。デマを流しているのでは」
「例のどうぶつの森の件、ジョークに近いのに訳のわからん罵詈雑言やヘイトばかりで何?」

などのように、記事がそもそも正確ではないのではという疑念の声や、過剰な愛護団体へのヘイトに対して苦言を呈している人もいるようでした。

この団体は過去にも様々なゲームで批評を繰り広げました。たとえば、『スーパーマリオ3』などで登場する「タヌキマリオ」については「タヌキマリオは、マリオがタヌキの皮をはいでいる」等の主張を繰り広げ、パロディゲームも作成しているなどの活動をしているようです。

新たなゲーム批評の記事を投稿するたびに話題になっているようなので、内容はともかく、宣伝活動としては成功しているともいえるのではないでしょうか。

たびたび話題になるあの動物愛護団体

この団体はあくまで「記事でゲームを批評する」という形で話題となりましたが、こうしたある意味で「過激な」活動をすることで、動物愛護団体や環境保護団体が話題になることもあります。

その中でも有名なのは、「シーシェパード」ではないでしょうか。捕鯨やイルカ漁の文化が根強く残る和歌山県の太地町では、シーシェパードのメンバーが「ガーディアン」を自称し、数人が常駐しているといわれます。

「ガーディアン」は漁を阻止するために、嫌がらせをおこない、常に監視活動をしているのだとか。現在では、この活動におけるリーダー格は日本に入国拒否されており、「実は資金が枯渇している」といった噂もありますが、活動は続いているようです。

SNS上でのさまざまな意見

報道によると、シーシェパードはさらに、捕鯨船に体当たりしたり、ワイヤーを捕鯨船に絡ませたり、発煙筒を投げ込んだりするなど、直接的な行動で捕鯨を妨害しているといわれます。

こうした同団体の活動については、SNS上では次のような意見がみられます。

「他国の食文化で、むやみやたらに捕獲しているわけでないのになぜ攻撃するのか」
「増えすぎた鯨よりうなぎを守った方がいいのでは?」
「結局シーシェパードは破壊活動してるのになんで海賊にはならないのか」
「私はクジラ食べないけどこの団体がやってることは全く賛成できない」

自分たちと異なる日本の文化は、なかなか理解することが難しいのかもしれませんが、ともあれ、自らの信条のために確信犯的に過激な活動をおこなっていることには、日本に限らず、多くの批判が集まっているようです。

いずれにしても、ゲームであれ現実であれ、多くの人の「動物や環境を守る意識」が本当に高まるような、健全な議論を望みたいところですね。

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