国民年金の加入者「無職」の割合はどのぐらい?

まず、厚生労働省の『平成29年国民年金被保険者実態調査』(2017年)より、国民年金第1号被保険者の保険料納付状況を確認してみましょう。

なお、これは、2017年3月末現在における国民年金第1号被保険者1575万4,000人のうち、任意加入被保険者、外国人、法定免除者、および転出による住所不明者を除く第1号被保険者およびその属する世帯1367万1,000人について集計した結果となります。

第1号被保険者の構成を就業状態別に見た結果は、以下の通りです。

第1号被保険者の就業状態

・自営業主:16.5%
・家族従業員:7.2%
・常用雇用:8.9%
・パート・アルバイト・臨時:31.4%
・無職:34.2%
・不詳:1.9%

これを納付状況別に、どの就業状態の人がいるかをグラフにしたものが以下になります。

厚生労働省『平成29年国民年金被保険者実態調査』をもとに編集部作成

「学生納付特例者」については、無職とはいっても学生ですので、こちらは除外して考えるとしても、支払うべき保険料を一部またはすべて納付している人の中にも、無職の人が存在していることがわかります。また、「申請全額免除者」については、保険料を支払った人よりは金額は落ちる(※2)ものの、将来的に年金は支給されることになります。

この「無職」の中の、どれぐらいの人がひきこもりに該当するのかは、こちらのデータから読み解くことはできません。しかし現状ひきこもりという状態であっても、全員が全員、「将来は無年金」という状態にはならないといえるでしょう。

(※2)『国民年金保険料の免除制度・納付猶予制度』日本年金機構